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コナンside
「あっれれ、高木刑事がポアロに来るなんて珍しいね!」
「コナン君!君も来てたんだね!」
土曜の昼、お昼時。
高木刑事が一人でポアロにやってきた。服装からして、多分仕事のお昼休みにポアロに立ち寄ったという感じだろう。
「いらっしゃいませ、カウンター席でいいですか?」
「はい!」
高木刑事は安室さんに案内され、席に座る。
席に座れば早速メニューを開き、ルンルンと目を輝かせながらおいしそうな料理を選んでいた。
高木刑事はどこか子供のようなところがあるから、絡みやすいんだよな。
「今日は…いないんですねー」
「誰がぁ?」
「いや、今日は栃木さんシフト入ってないんだなって」
「デートかもしれませんねぇ」
高木刑事の言葉に、梓さんが冗談を言いながらにこやかに返す。
冗談の、はずなのに。
高木刑事はああ!と何故か納得したような顔をした。
「あそこ、仲いいですもんね!」
「……ん?」
高木刑事はそうかぁいいなー、と呟きメニューを閉じた。
しかしそこにいる、俺と梓さんと安室さんは思わず耳を疑った。
あそこ?ってどこだ…。
いや、そもそも何を言っているんだ高木刑事。
「……あっ、しまった!栃木さんに口止めされているんだった!!」
「…高木刑事、そこまで言ったなら吐いてもらうよ」
安室さんは笑顔で何も言わず珈琲を差し出し、今すぐ言えと本人も自覚なしで圧を漏らしている。
梓さんも、凄く興味津々に目を輝かせていて、乙女って感じだ。
今は俺と高木刑事以外はお客さんが運よくいなくて、話を聞くにはもってこいの空間。
…この時間帯にお客さんが来ないことは少し心配になるけれどまぁそこは置いておこう。
「え、えっと…」
「Aさん、お付き合いしている方いたんですか!きゃーっ知らなかった!」
「…あ、あの僕から言ったって言わないでくださいよぅ?これは事故で…」
「いいからいいから!」
俺と梓さんが話を急かし、安室さんはコップを笑顔で拭きながら耳を傾けていた。
その笑顔の奥では何を考えているのかなんて分からないが。
「…こ、この前…栃木さんが公安の、風見さんと一緒にいて…お付き合いしているのだと、ご本人の口から…」
高木刑事の言葉に安室さんはいつものキレイな笑顔をほんの少しだけ崩し、へぇそうだったんですか、と悲しそうに笑った。
俺は探偵だ。
…そこまで、鈍くない。
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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れ - 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年9月8日 14時