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Aside
「Aさんはおかしな人ですね」
「やぁだ、褒めないで」
うふっと頬に手を置き目を細めて笑うと、キッドは正直褒めてないです、とジト目で言われた。
酷いと思うおばちゃん。
「そういえば、キッドはこの建物にいるテロ組織とつながっているの?」
「いいえ、…というか、俺が出したわけじゃないんだよな予告状」
「あら」
「まぁ売られた喧嘩は買ってやろうかと思いまして」
「…大変ね、キッドも」
それほどでも、とペコリとジェントルマンのように頭を下げるキッド。
やはり様になっている。
「あ、そうだ。逃げるの手伝ってあげるから、テロ組織捕まえるの手伝ってよ」
「俺、上手い具合に使われそうになってる?」
「うん」
明らかに面倒くさいと顔に書いてあって、私はそんな顔を見なかったことにし、考えを伝える。
「キッドは素晴らしい身体能力を持っているし、マジックもすごいよね。
ならその貴方の力、怪盗だけじゃなくってこういう国のために使ってもいいじゃん。ってことで、今からそこの窓かち割って、警報鳴らしてくんない?そんでちょっとテロ組織南口に追いやってきて」
「…いいけど、その…警察としてと、一人の大人としてどうかなぁと」
「一人の大人としては知らないけど、警察としてはいいのよ。公安だし、使えるものは使わなきゃ」
「うわぁ…いろいろツッコみたいけど…。時間無いので早速、行ってまいります」
こほんと一度せき込んで、キッドは二階の窓を軽く割り、その瞬間にビービーっとうるさく警報が鳴る。
「…律っちゃん、律っちゃん聞こえる?今警報が鳴ったと思うんだけど」
『はい、鳴りましたね。テロ組織が動きましたか』
「ううん、さっきのはキッド。多分今テロ組織が南口に行くからひっ捕らえて、いいね」
『…わかりました。栃木さんは』
「私は私でやる事があるから、後は全部任せる。…意味、わかるね」
『…はい、任せてください』
自分勝手だけど、律っちゃんに言ったのは全て任せるけど失敗したら許さないから覚えとけよ、っていう意味もある。
私ったら、公安の上下関係を利用して…最低だな。
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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れ - 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年9月8日 14時