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Aside
「中に警備員がいるだろうけど、テロ組織は絶対もう中に潜入している。だからもう作戦通りに動いて、気づかれないように」
「はい」
周りの者に指示を出し、私は離れる。
私は単独行動だ、銃を構えて先に進む。
勿論単独行動するって律っちゃん達に言ったら、バカなんですかって遠回しに言われましたが、なんとか説得して今。
出口のない、ビルの反対側に私はいる。
「…あれ、間違えた」
「…Aさん!?」
テロ組織の誰かがいると思っていたのに、そこには白く美しい怪盗がいた。
大いに間違えた、私やっぱり今回上手くこなせる自信がない。
というかもう既に上手くこなせてない。
公安失格すぎだろ、もう辞めようかな。あ、辞めたくても辞めれないんだった。
「ねぇキッド、テロ組織ってどこにいるかわかる?」
「え…あ、四階に…。あと爆弾仕掛けてたからデカいヤツは止めてきたけど…」
「有能かよ」
「それより今の状況説明!」
がしぃっと肩をつかまれ、本気でキッドに驚かれる。
キッドは大きめの爆弾は止めてきたってことは小さいのがあるってことで、それはまだ残っているのか、早く伝えなきゃな。
と私は無線機で律っちゃん達に伝える。
「小規模の爆弾がまだあるから、早く探して。あとテロ組織は四階にいる可能性があるから、刺激しないように作戦進めて」
「ねぇ、俺は無視?ちょっとー?」
キッドはまだ私の肩は離さず、軽く前後に揺らしてくる。
私はあははははーっと乾いた笑みを仕事中に零す。
「何、Aさん警察関係者だったってこと?俺詰んでるじゃん」
「あ、宝石盗めた?どう、お目当てのもの?」
「いや、違うかった」
「じゃあ私が代わりに返しとくよ」
「あぁ…ありがとうございます…」
キッドから盗んだ宝石を返してもらい、肩から手を離してもらう。
キッドは、じゃなくて!とくわっとツッコんできた。
「質問に答えてください、Aさんは警察?俺のこと言った?」
「…うん、私は警察側の人間。そして黒羽快斗君のことは誰にも言ってない」
「…何で」
「私には別に、キッドが完全悪とは思えないから。人にはそれぞれ正義がある、私はその正義に則ってるだけよ」
口元を少し上げ、キッドを見上げる。
キッドの目を覗くと、その目は驚きに満ちていた。
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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れ - 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年9月8日 14時