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Aside
その瞬間だった。
「ぐえっ」
「出た!『眠りの小五郎』だ!」
ふらりふらりと足元がおぼついて、ドスンとお尻をつき、眠ったように近くにある壁によっかかった毛利さん。
なんだかんだ初めてだな、『眠りの小五郎』の推理。
てかぐえってなんだ、ぐえって。
「…すみません、さっきのは本当の犯人の様子を覗うための嘘です。本当の推理はここから」
ん?と、私は少し首をかしげる。
気のせいだろうか、毛利さんの声が毛利さんの口から出ていない気がする。
それにもう一つ、コナンくんがいない。
さっきまで蘭ちゃんの隣にいたのに、いつの間にかいなくなっている。
二つの異変に、私は思わず目を細めた。
「本当の犯人は…類渉さん、貴方だ」
「…俺が、ですか?…はは、そんな馬鹿な」
類渉さんとは私と羽根田さんが喋っている時、羽根田さんに注意したあの館員さんだ。
ほう、彼が。
何故だろう、と何処かワクワクしながら毛利さんの推理の続きを聞く。不謹慎過ぎるから今すぐ辞めた方がいい。
「類さん、貴方は事件が起きた時、確か新種の恐竜コーナーにいたと証言しましたね?」
「はい、そこで拭き掃除をしていました」
「しかし停電が起きた後は…どこにいましたか?」
「…ブレーカーを直しに電源室へ」
「…もし、停電したのが、ブレーカーが落ちたせいではないとしましょう」
「どういうことですか?」
「もし、誰かが電源を切るスイッチを持っていた、としましょう」
「っ!!」
毛利さんはそういい、コナン君を呼び出した。
コナン君ははーいッと言いながら毛利さんの後ろの壁側から出てきた。
そんなところにいたのねっ!?
「僕、他の館員さんから聞いたんだー。ここの博物館の電気って、演出のために一部遠隔操作ができるんだって。
でもそれをするためのリモコンは極数人の館員さんしか持ってなくて、確か類さん、今日忘れたって他の館員さんに話してたみたいだね。
…ちょーっと怪しーなって僕思っちゃって。
類さん教えてよ、類さんの右ポケットの膨らんでるけど、何が入ってるの?」
類さんはしぶしぶ、ポケットからスイッチと思われる機械を出した。
「…よく探すとあったんだ」
「じゃあ電気を消すことは可能だね」
「それは他の館員も同じ事さ」
そう、それだけでは類さんが犯人だとは言えない。
さてコナン君…じゃないや毛利さんはどんなことを言い出すんだろう。
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ムニエル(プロフ) - ナイフ向けられて蹴った場合には正当防衛に当たりませんよ笑笑 (2021年12月23日 20時) (レス) @page11 id: fc3a6cbfb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 明里香さん» 直しておきますね!ありがとうございます! (2019年11月2日 21時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 13話、「店長」とありましたが、ポアロでは「マスター」だと思います。 (2019年11月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - かとりさん» これは私が完全に入力し忘れですねっ!!!やばいごめんなさい地理の知識無さすぎて泣きそう!!行きました!いろいろありがとうございます!! (2019年6月28日 22時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
かとり(プロフ) - 主人公さん、日本一周で東北だけ行かなかったのでしょうか…?読み始めたばかりですが、既に面白く、どんどん読み進めさせていただきますね! (2019年6月28日 1時) (レス) id: 2c38dfc0c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年6月23日 20時