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40Q ページ42

Aside



「…っ、お前、なめてんのか」

「なめるなんて。そんなわけないじゃーん、なんでー?」

「嘘つけ!!腹立つその顔!」




ただ諭すように笑うだけなのに、灰崎祥吾君には俺のこの顔が腹を立てるらしい。

心外だなぁ。




「こんのっ、クソ野郎ッ!!」




ブンッといきなり大ぶりな右ストレートを、俺の顔にお見舞いしようとしてくる灰崎祥吾君。


その右ストレートを俺は受け止める。


相手は大人のボクサーじゃないんだから、怯えない限り、こんなもの受け止めれる。…多分。




「うぉっ!?」

「人に、暴力はいけないでしょ。」

「ああ!?余裕ぶってんじゃねぇよ!この女顔!!なで肩!!」





灰崎祥吾君はそう叫ぶ。



…女顔、ね。いやわかってる、でもこれでも小さい時より男顔にはなったんだ。

そんでなで肩、いやわかってるんだって…、人よりなで肩だよね俺、男っぽくないよね、でもそれは骨格の問題じゃん?どうにもならないじゃん?


別にそんなこと普通に言われて怒りはしないよ?
だけどそんな叫ばれたらちょっと俺もイラっとするじゃん?俺も人だし、イラつきっていうものは備わっているんですよ。

腹立つんですよ。




「いだぁッ!?」




俺はつかんだ灰崎祥吾君の右腕を捻り、跪かせる。

もちろん本気ではやってない、ケガさせない程度にね。




「ちょっ、テメっ、大人しそうな顔してっ」

「はは、ごめんごめん。ちょっと腹立っちゃって。」

「笑いながら腕捻んな!痛い痛いギブギブギブ!!」




そろそろ放してやるか、と俺は捻るのをやめる。

捻りから解放された灰崎祥吾君は捻られた二の腕をさすりながら起き上がった。




「お、お前話と違う…。」

「え、何がー。」

「学校のやつらがいうお前と俺が見てるお前が全然ちげぇ!!二重人格かよ!」

「いや違うけど。」




はっはっは、と目は笑っていない状態で俺は声をだして笑う。

なんだかなぁ、灰崎祥吾君と涼太、全然違うはずなのになんか似てるんだよなぁ。


だからいじりたくなる。




「灰崎祥吾君はさ、やっぱり面白い子だね。」

「そのフルネームで呼ぶのやめろや。気持ちわりぃ。」

「…それじゃあショーゴ君?俺もAって呼んでいいよ。」

「どういう風の吹き回しだよこわっ、きもっ。」




俺にもわかんないや。

結構俺、自分で思ってるより気分屋かもしれない。



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小動物もふり隊 - 凄く良いお母さん (2020年5月26日 11時) (レス) id: 7205007716 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» そうですありがとうございます! (2019年2月14日 19時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ルイナさん» 遅くなりましたが(もう見てるかわからないけど)ありがとうございます!頑張ります! (2019年2月14日 19時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あの、43話の「目配らせ」は「目配せ」では? (2019年2月14日 12時) (レス) id: 9dc9d79e7e (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 面白いです続きもとても楽しみにしています!頑張ってください! (2018年6月30日 12時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2018年4月3日 13時

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