私のヒーローの時間 ページ21
Aside
そんなくそ野郎に私は自分で働いて手に入れたお金を月に一度、まとめて払っている。
ボーダーに入った時、いやそれ以前から。カツアゲもどきをしていた時から。
どこから私がお金を手に入れている情報を知ったのか、コイツは私に連絡をよこした。
もちろん最初は抵抗した。けれど度々私の前に現れてはしつこいので、私の前に現れないことを条件にお金を振り込むことになった。
…カツアゲなんてするから、こうなったのかもしれない。結局私はコイツと同じだった、ってことか。いくら生活費を稼ぐためだったとしても。
「ほら、出せよA」
「私の名前をその汚い口から零すな」
「あ？ぐちぐち言わずに出せ。この人殺し」
「っ」
ぴしりと表情と体が固まった私を見て、唐咲はにやりと笑った。
動けない私に唐咲が手を伸ばす。その汚い伸ばされた手は不思議とスローに見えた。
今すぐ逃げたいのに、足が動かない。
早くその気にいらない顔を一発殴ってやりたいのに、手が動かない。
唐咲の手が私の持つカバンに触れようとしたとき、後ろから走ってくる音が聞こえた。
「なにしてんだよっ！」
「っ！？」
私に伸びた手を強く払ったのは私の愛しい人だった。
彼がいることにハッとし、今の状況を把握する。
危なかった、もう少しで所持金全部取られていた。
私をかばうように片手を広げる菊地原君の後ろで私はカバンを強く抱きしめ、キッと唐咲を睨む。
「…別に、カバンを持ってあげようとしただけさ」
にこりとわざとらしい笑みを浮かべるこいつの顔は鳥肌物で。
外面だけはよくするもんだから、本当に気持ちが悪い。
「怪しすぎんだけど。警察案件でしょこれ」
「…はは、私は彼女の叔父だよ。警察のところに行っても、親戚だということはすぐわかる。大丈夫、君はもう帰っていいよ。カワイイ姪っ子は俺が家まで送っていくから心配しなくていい」
「へぇ。叔父、ね」
光を取り込まない唐咲の目を、覗き込むようにして睨みつけ、警戒を薄めない菊地原君。
唐咲はきっと私と菊地原君は赤の他人だと思って必死に演技しているけど、残念ながら菊地原君には叔父については言ってある。
めちゃくちゃ詳しく言ってないし顔も見せたことがないけど、唐咲が私たちにとって悪者だということはよく知っている。
．
言い訳は言いませんお待たせしましたごめんなさい”！！！！！！
…ワートリアニメ来ますね((
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kkkko(プロフ) - アカウント変わってしまいましたが以前から何度も読ませて頂いております。難しいとは思いますが続きを楽しみにしています。 (3月24日 19時) (
レス) id: 058d8792d8 (このIDを非表示/違反報告)
出水紫苑 - 初コメ失礼します。出水紫苑です。突然ですが、交換宣伝という形で宣伝していただけないでしょうか？ご検討お願いします。 (2023年1月23日 10時) (レス) id: ea54a37ee4 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 初コメ失礼します！本当に面白くて一気読みしてしまいました！もう続きは書かれないのでしょうか？… (2023年1月1日 3時) (レス) @page35 id: fce29c8a64 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まりりさん» 初めまして！ありがとうございます、嬉しいです！コメントいただいたのでちょっぴり頑張ってみました笑 ちょこちょこ終わりに近づけるよう頑張っていきます！ (2022年2月17日 1時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
まりり - はじめまして。本当に面白いです。いつか続きが出ることを願ってます！ (2022年2月16日 17時) (レス) @page33 id: c117514f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年3月11日 14時
