綺麗な赤とくすんだ紫 ページ10
私は言わなきゃいけないことがあるんだよね。
亜海ちゃんに。
『あのね亜海ちゃん。』
あ「どうしたの?」
この子は優しいんだな。
『もし私が何されても何も言わないでね。』
『誰にも言っちゃダメ。』
『王子様達にも私のことは言わないでね』
私は結花のためだからね。
『でも亜海ちゃん自身の事は言っても構わない。』
でも一つだけ。
あ「それじゃあ梨花ちゃんは…?」
『一つだけいいかな?』
あ「どうしたの?」
『もしいじ められてるって言う時は私の名前を出してね』
そしたら亜海ちゃんがもし辛くなって言っても全て姫奈ちゃんの事にはならない。
私の方にくる。
あ「ダメだよ!」
ゆ「梨花無理しちゃダメだよ?頼ってね?」
『当たり前!だから亜海ちゃん』
『よろしくお願いします。』
私と亜海ちゃんの糸はきっと赤と紫が混ざってくすんだ色の糸。
でもそれは私が作ってて亜海ちゃんは1つも手を出してはいない。
それは嘘か。
亜海ちゃんはその色を少しでも淡く綺麗な色にしようとしているんだ。
私はくすんだ色のまま編み続ける。
それが一番いいと思った。
授業も終わり私は生徒会室に呼ばれた。
生徒会室…ななもり先輩。
王子様達の頂点の方がいる。
な「あ!梨花ちゃんしっかりと来たね」
生徒会室呼ばれたら来るしかないでしょう。
私とは違って綺麗な色をした紫の糸の持ち主さん。
な「本題なんだけど」
亜海ちゃんしっかり言ってくれた。
よかった。
な「何で亜海ちゃんいじ めたのかな?」
『私してませんよぉ?』
ここまでは順調。
な「でもね俺梨花ちゃんやってないと思うんだよね。」
?!
なんだこの人。こわ。
ジ「あれ?梨花ちゃんやったっけ?」
ジェル先輩。
ジ「あの件?なら俺も梨花ちゃんやっとらんと思う!」
なんであの子の周りはこんなにも優しい人たちが集まってるんだろう。
羨ましいな。
ガチャガチャ
いっぱい来たね。
あの子ももちろんいる。
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作者名:秋桜 | 作成日時:2020年5月10日 23時