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全力で呑み込む   中島 ページ27

社長達が会議を開いている間、僕達は何人かで固まって話をしていた。


女性陣は皆、端の方に寄って話に華を咲かせている。聴こえてくるのは、世の中の男に対する愚痴が殆どだ。


僕は、本当は谷崎さんや藤村さんと行動したかったが、太宰さんに(無理矢理)呼ばれ共に行動している。



中島「あの…太宰さん…?」


太宰「何だい、敦くん」


中島「此の面子は、一体…。」


太宰「時にはこういうのも大切だよお、敦くん!」



絶対嘘だ。多分中原さん辺りをいじる気だ。意地の悪い顔をしている時点で判っている。……こんなことになるなら、全力で断っていれば良かった…。



中原「…おい太宰手前。何企んでやがる。」


太宰「あれぇ?帽子置きが何か喋っているねぇ?敦くん、何て言ってるか判るかい?」


中原「手前!今日こそ死なす!!絶対死なす!!」



そう言って中原さんが殴ろうとした時、中原さんの右横から出た手が其れを止めた。


あれ…?確か右側には誰も…。


そう思ったが、よく見ると其処には中原さんと同じくらいの身長の少年が立っていた。



中原「止めんじゃねえ、川端!!」


川端「中原殿。貴方が手を下すまでも有りません。俺がやります。」


太宰「おや?中也、その子誰。」
川端「貴様に名乗る意味はない。」



太宰さんの質問に即答する。其の目には明らかな殺意があった。
そして、川端と呼ばれた少年は何時の間にか手にナイフを持っていた。不味い、殺 す気だ。



芥川「川端、太宰さんに手を出すな。中原幹部の部下と言えど、太宰さんに手を出すならば、殺 す。」


川端「たかが狗風情が俺に指図をするな。貴様も太宰という男の後に殺 してやろうか。」


中原「川端、辞めとけ。手前じゃ太宰に勝てねェよ。」


川端「……御意。」



太宰さんは、其の会話を見て呑気に「あっはっはっはっ」と笑った。
……あんた今殺 されそうなったんですよ?判ってます?という言葉は全力で呑み込んだ。

少年ではなく青年   中島→←謝罪  出来れば読んでください



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珈琲牛乳(プロフ) - そういっていただけるととても嬉しいです!私は慈さんの言葉選びのセンスが好きです!島崎さんや川端さんを存じているということは、本が好きなのでしょうか? (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 珈琲牛乳さん» 何時も読ませていただいてます!珈琲牛乳さんの作品のお陰で、谷崎くん好きになったんですよ!本当に感謝しかないです! (2017年2月3日 20時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 慈さん» おお!谷崎君はあまり出てくることが無いので嬉しいです!!もしかして作品を見ていただいてるのでしょうか?ありがとうございます! (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 珈琲牛乳さん» あああ有難う御座います!!真逆大好きな作者様にコメントしていただけるなんて…!!此れからの話では谷崎くんが出てくる予定です!頑張りますね!! (2017年2月3日 19時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 島崎さんが呉服屋さんっていう設定が素敵ですね!更新頑張ってください! (2017年2月3日 19時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コシカヴァローナ | 作成日時:2017年1月6日 15時

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