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「う、うわぁぁぁぁ!!?」
明くる日、白髪の少年──中島 敦は悲鳴をあげた。
「あ、あなたは誰ですか!?なな何で探偵社で寝ているんです……?」
敦が驚くのも無理はない。珍しく一番乗りで社に訪れたのに、誰も居ないはずのソファーで少女が眠っていたのだから。
Aの事情を知らない人から見れば、軽くホラーだ。
「あ、もしかしなくても話してなかったのかな」
寝ぼけ眼なAの独り言を聞いて、敦は余計に訳がわからなくなった。
「はじめまして、私は駒崎 Aと言います。色々あって昨日から探偵社に保護してもらっています」
「ぼ、僕は中島 敦、18歳です。一応此処で働いています。よろしくお願いします…」
「私、17なので、中島さんの方が年上ですね。敬語でなくて大丈夫ですよ」
そう言った彼女に敦は驚く。
女性の中では高い部類に入る敦よりもほんの少しだけ低い身長。蒼色の凛とした瞳に、絹のように繊細な黒髪。
透き通ってしまいそうな白い肌に大人びた表情が合わさって、とても自分より年下とは思えなかった。
「は、はい……じゃなくてわかった!よろしくねAちゃん」
「よろしくお願いしますね」
差し出された手を握ってAは満足気に答えた。
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その後、敦より遅れて出勤した少女──泉 鏡花にAが敦の愛人と勘違いされたのはまた別のお話。
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小雨(プロフ) - 姫歌さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。少しでも面白いものを書けるように頑張ります! (2019年1月25日 20時) (レス) id: 0248fe37a6 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - 迚綺麗な文章体ですね。更新頑張ってください。 (2019年1月25日 19時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小雨 | 作成日時:2019年1月16日 21時