こいつらと幼なじみなんて認めない！【歌い手】

はち ページ9

お店の役割は

私が表に出て接客担当

奥さんが接客兼料理担当

天月くんが裏で料理担当

旦那さんも同じく料理担当


と、なっている





私より一年先に入った天月くんは

台所に立つことを許されているが

私はまだ新入りなため、接客となっている


奥さん曰く

「Aちゃんいい子だから、そろそろ料理を

教えてもいいと思ってるんだけどAちゃんはうちの華だからね！

やっぱり表に出てもらわないと！」

らしい…

私も早くお店の味を作りたいんだけどなぁ



なんてことを考えていると奥から

コーヒーのいい臭いが香ってきた

コーヒーは旦那さんが淹れていて

豆からしっかり時間をかけてつくっている


私が言うことではないかもしれないが

自慢のコーヒーだ







天「A！これ運んできて！」

『ハ、ハイィッッ！！』ﾋﾞｸｩｯ

ボーッとしていたら

後ろから天月くんに声をかけられた

普通の人はきっとここまで驚かないだろうが

ビビりの私は過剰に驚いてしまった





昔も物陰から「わっ！」とかやられたり

お化け屋敷に入ったりするの苦手だったもんなぁ



『ぎょ、御意っ！』

天「何その返事っwはいはい、いってらっしゃい！」


うわぁぁぁぁ！！！恥ずかしすぎる！！！

めっちゃニヤニヤしてたよあの人っ！！

心臓がうるさい…お前ちょっと黙ってろ…









いや、やっぱ適度にうるさくしてくれ

黙ったら私死ぬから





あぁこれをあいつらのところに運ばなくちゃいけないのか

ハァァァァア嫌だ嫌だ嫌だ

もう感情を無にしていこう

無にして無にして無にして無にして無にして無にして…






『お待たせ致しました。
こちらココアとコーラと紅茶とコーヒーでございます。』


全ての飲み物を机の上に置いたら

さりげなく注文の紙を机において引き返す





さ「あっ、」

う「もどんのはやっw」

いやぁ我ながらなかなかうまく撤退できたんじゃないですか？



ハッハッハーこれで君たちのところに行くことはなくなったのだ！

さっさと帰れ〜ハッハッハー








一時間後



何でまだいるの！？

飲み物いっぱいでよくねばるね！？

三十分位で帰ると思ってたわ！！




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