人生やり直したいなぁって思ったけど、転生は望んでないです。 (ページ5)

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3話ページ5

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小学生の授業なんてつまらない。

しかも二度目。

これなら、記憶をなくして生まれ変わりたかった。

５ミリ方眼のノートを一枚破って、紙飛行機を作る。

確か先っぽを折り曲げたら、重りができてよく飛ぶって聞いたことある。

折り曲げて遊んでると、横から「A、何しとるん？」と小さな声が聞こえた。

「紙飛行機作ってる。これ飛ぶと思う？」

「飛ぶとは思うけど、今授業中やで」

「知ってる。つまんないんだもん」

小学生のうちは隣の席とは間がなく、号車とか言われてたんだった。

だからか、治との距離は近い。

ファンに殺されちゃう。

「ここ、こうしたらええんちゃう？」

「なるほど」

「．．．これノートの紙か？」

「そ。破った」

「A真面目さんかと思っとったわ．．．」

私も真面目さんキャラで行きたかった。

でも、つまんないことを真面目にするなんて無理でしょう。

しょうがない。許しておくれ。

「よし、飛べ治1号」

「俺が1号やろ！」

「んじゃ、治2号で」

てか、突っ込むとこそこじゃないと思う。

軽く手首を動かし、紙飛行機から手を離したら

「「意外とよく飛ぶ．．．」」

教室内をスーッと飛びまわる紙飛行機。

我ながらいい出来。

ふむふむ。と飛びまわる紙飛行機を見てたら、先生の後頭部の禿げてる部分に

コンッと当たり落ちた。

「ブハッ」

禿げてる部分に当たったらダメだろ！！

思わず机に突っ伏し、声をあげずに笑いを堪える。

ウケる。

我ながらいい出来とかじゃなくて、めちゃくちゃバッチグーじゃん！

「．．．ひーばーりーだー！！」

「ひゃい！！」

名が叫ばれ、急いで椅子から立ち上がった。

「これ、自分か？」

「いい出来ですよね！先生の元に飛んでいくとは思いませんでしたけど」

「あとで職員室」

「涼しい場所にお呼ばれなんて嬉しいッス！！」

転校2日目で職員室とか．．．問題児になってない？？

大丈夫かな？？

彼方も問題児になってることを祈る。

座れと命じられたので椅子に腰をおろした。

「A、前の学校でもこんなことしてたん？」

「え、もちろん。小2はよく抜け出してた」

「何してん、お前」

「おっと、お前に昇格しちゃったー」

いずれ君も問題児になるんだぞ、治。

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