五条悟の最強師匠【呪術廻戦】

■駄々を捏ねる。 ページ13

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禪院甚爾視点


『お、準備できた？』


「…わざわざオデムカエかよ。いらねぇって」


『俺も新居ちゃんと見に行きたいんだよ。良いだろ、ついでだついで。乗ってけよ』



高そうな車に荷物を詰めて俺も乗り込むとタバコの匂いがした。



「吸った？」『吸った』


「くれ」『あいよ』



コイツは誰に対しても甘い。こんな呪力も持たない俺にですら別け隔てなく接してくれる。失い掛けてた人間味も少しは取り戻せたと思う。



『お前さ、これからどうすんの？仕事探す？俺紹介しようか？』


「おー……んじゃとびきり良い条件の頼むわー」


『…肉体労働あり？』


「ありだろ。ゴリゴリ天与呪縛利用してやるわ」


『ははっ！任しとけー』



そんな話をしてついたのは普通の一軒家。



『俺の趣味で風呂ちょっと大きい』


「…おぉ。広い」


『サービスサービスぅ』



庭の手入れが面倒だなとか近所付き合いはどうとかそんな他愛もない会話をしていたらもう夕方になっていた。



飯を作っているアイツにテレビを見たまま話しかける。



「なぁ。なんで俺にこんな優しくすんだよ。あれか？自己欲求的な何かを満たす為に俺を利用して満足してんのか？」


『んー…そんなとこ。でもお前も救われたかったんだろ？守ってやるよ。俺最強だから』


「…さてはあの時、聞えないふりしてたな？」


『ちょ、なになに！？今だめだって！油跳ねる！』



菜箸を奪い取って広いキッチンで寝技をかける。最強とかほざいておきながら簡単に技にかかるもんだから少しおかしくて笑った。こんなに笑ったのは久々かもな。

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