さぁ…みんなで…〝コロシアイ〟しましょう？ ―第一章― (ページ25)

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死にたがりと殺したがり　水金リンページ25

ひえぇ……なんなんですかココ、最高ですね。

薄暗い廊下を、壁に手をやりながら歩いているとまるで映画に出てくるような殺人現場のような雰囲気になって、ついついはしゃいでしまっていた。

えーと、確か３日目までは慣れるまでコロシアイはナシ、なのですよね……

ちぇ、つまらないです。特にワタシは第三フロアになるまで待たないといけないので…

まぁいいか、それまでは部屋に籠って遊ぶのもいいかもしれない。オモチャもあるらしいし……DVDプレイヤーとあるのでしょうか、あったらお気に入りのサスペンシ映画でも観て過ごしましょう。

そう楽観的に考えていると、ふと二人のヒトの声が聞こえた。

いや、別に普通ココには他のひとがいるのはおかしくないのですが。

向こうもワタシの気配を察したのか、足を止めたのがわかる。目を凝らしその人物を見てみると＿＿＿＿

　「あれ…自殺サン？」

見知ったあのヒトがいた。後ろに刀を持った少女(？)を連れて。

「…殺人鬼ちゃんかい？」

表情を崩さずにそう問い返したそのヒト＿＿＿＿自殺サンこと諏訪部大和サン。彼女は数年前からの友達だ。

「ええ、ワタシです。自殺サン、お久しぶりですね、コレに参加したんですか？」

「ああ、そうだよ、君もかい？」

そう頷く自殺サン、参加した理由は……死ぬため？それとも前話していた�死んだあのヒト�に会うため？

………殺したがりのワタシには理解不能、実に専門外です。

「ハイ、そうですよ」

「奇遇だねぇ」

そう言って自殺サンは、ふっと微笑んだ。

「そういえば君、前より小さくなってないかい？それとも私が大きくなって君がそのままなだけなのか」

一瞬しんみりした雰囲気が流れ、数秒後には毎度お決まりの挨拶が始まる。

「もぉ、ヒドイですね、オトメにそんなこと……それより、」

ワタシは不安げに刀を握りしめる少女(？)を指出した。

「あのヒト、放っといていいんですかね？」