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存在し得ない記憶 ページ16

「次は粟田口部屋其の二兼、脇差部屋だ」

大体、部屋のメンバー予測つくなあ。

長谷部が襖を開けると、中には鯰尾藤四郎、骨喰藤四郎、篭手切江がいた。

「お、長谷部さんこんにちは。

その子は?新しい刀ですか?」

いち早く鯰尾が反応する。

「まあ、新しい刀だな。

特殊なのは、刀剣女士で、何故か霊力持ちで、手入れが出来ることぐらいだ」

「特殊なことばかりだな」

骨喰が冷静につっこんだ。

うん。私も思ったよ……。

「名前はなんて言うんですか?」

篭手切が尋ねた。

「私は銘も号もないよ。

ただ、帰蝶様の嫁入り前に斎藤道三が持たせた刀だから、

美濃の蝮の娘の刀ってことで、織田の刀からは『蝮』って呼ばれてる」

直感的に、すらすらとその言葉が出てきた。

思わず口を塞いだ。

私は、『蝮』について何も知らなかったはず。

どうして、こんなにすらすらと言葉が出てくるの?

「どうした?さっきから様子がおかしいぞ」

長谷部が驚いた。

「なんでもないよ」

無理矢理笑顔を作るが、内心の動揺は隠せない。

「お前、まさか顕現酔いか?」

「顕現酔い?」

「ああ。刀が顕現されたてだと、人の身に慣れず、体調を崩すことがある。

その俗称が顕現酔いだ」

じゃあもう、そういうことでいいや。

怪しまれないのならば。

「……それかも」

そう言うと、長谷部はやっぱりか、と呟き、私を抱きあげた。

……!?

今、長谷部にお姫様抱っこされてんだけれども。

「大丈夫ですか?顕現酔い、俺もありましたよ。

まあ、一ヶ月もすればマシになりますから」

「兄弟、それは励ましにはなっていないぞ」

お姫様抱っこには言及しないんだ……。

真夜中の厨房にて→←声



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ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(?) (2019年5月18日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(?)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます!期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(?) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2018年12月25日 22時

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