声 ページ15
「これからどうするの?他の部屋も見て回る?
もうちょっとここにいても良いけど」
乱の問いに、私が少し悩んでいると、代わりに長谷部が答えた。
「このあとは、もう少し他の部屋を見ていく。お前たちも来るか?」
「ううん。大丈夫。いくら僕たちに審神者が無関心だとはいえ、こんな大人数で歩き回ったらバレちゃうだろうし。
じゃあ、またね。A」
そう言って、乱は手を振った。
「うん。また」
私も手を振り返す。
「また、いつでも遊びに来てください」
「いつでも待っとるけんね」
五虎退と博多も手を振ってくれた。
あまりの歓迎ぶり、先程と同じように胸が痛んだ。
彼らにもまた、人間であると欺いていかなければいけない。
「何を偽善者ぶってるの?貴方は刀でしょう。
他人を欺くのも、本当は楽しいくせに」
後ろから至近距離で話しかけられたような声が突然聞こえた。
思わず立ち止まって振り返る。
誰もいない。
「どうした?」
長谷部が振り返った。
この様子だと、長谷部には聴こえなかったようだ。
「いや、なんでもない……」
そう言うと、長谷部は、そうか、と短く言って、歩き出した。
私も慌てて後を追った。
今の声、なんだったんだろう。
970人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(?) (2019年5月18日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(?)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます!期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(?) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2018年12月25日 22時