食べないでください３ ページ4
あれから数分が過ぎ、フロイド先輩の気配もないので恐らく完全に撒けたのであろう。噛みつかれた腕は血が固まりかけている。一応魔法で清潔にしてストックしている包帯を巻いておこう。入学してからこのようなことは何度も起こっており、もう些末とさえ思えてきた
ある程度の処置が終わり、周辺を見回す。ここには本は勿論あるのだが、鎖に巻かれた本やいかにもやばそうな本がたくさんあった。
『うわぁ…いかにも禁書庫って感じ…』
でもやはり私も魔法使い、抗えない知りたいという知識欲に負けてしまい一冊の本を手に取ってしまう。そこには”おいしいあなた”と書かれた本が一冊。
『おいしいあなた…今の私みたいだ…』
つい気になってしまい本を手に取り、開こうとすると私の背後から謎の声とともにスッと手が伸びて本を取り上げられてしまった。
？「やめておけ、本当に食べられたくはないだろう」
『…な、何奴！？！』
いきなりの訪問者に腰を抜かしてしまい転げるように倒れる。私がいた後ろを見てみると角の生えたとんでも美形が腹を抱えて笑っていた。
？｢…ｯﾌ、何奴とな！この僕に何奴と問うた人間はお前が初めてだ！｣
高らかに笑う角イケメン…え、そんなに笑う？？貴方誰って聞かれたことないんかこのイケメン…いくら顔が良くても自分のこと知ってるのが当たり前みたいなそんなやつおるか？？
と頭の中で訳が分からずグルグルと思考していると笑いが止まった彼が私の近くの椅子に座る
マ｢僕の名はマレウス・ドラコニアだ、どうだ？名ぐらいは聞いたことがあるであろう？｣
『あ〜…残念ながら聞いたことないっすね…申し訳ない…何しろ出身地が秘境なもので…外の国の物は月に数回買えるかどうかも怪しい所なんで…』
そう言いながら彼の向かいの椅子に座り談話を試みる。彼は私に興味が湧いたのか、魔法でティーセットを取り出し飲みながら話そうと言ってきた。やだ…このイケメンやばいぞ…女をダメにするタイプのイケメンだ！！！とふざけながらもマレウス先輩とお話をする
マ「それで？人の子の故郷はどんな所なんだ？」
『人の子って…僕はA・キャノットって名前があるんすけど…』
マ「ハハハ！そう拗ねるな、Aで構わんか？」
『構いませんよ、マレウスさん。僕の故郷でしたよね？』
と数時間、先輩と会話を楽しんでいた頃合いだろうか
ｶﾞﾀﾝ
会話を楽しんでいると背後で物音が聞こえた
『？何の音…？』
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ウバザメ - 最初から楽しいが連続してる・・・！最高です。楽しい！更新楽しみにしています！ (2022年3月31日 22時) (
レス) id: 8fc76d1beb (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 夢主ちゃんが可愛かった……！ 更新楽しみにしています。 (2021年9月20日 19時) (レス) id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのもっけ - とても面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年11月14日 1時) (レス) id: 73b959674c (このIDを非表示/違反報告)
栖 - 初めまして。貴方様は文才の神ですか？最高すぎます......。夢主ちゃん可愛すぎません？母性がぁ....ってなってます(?)これからも更新頑張ってください！ (2020年10月25日 3時) (レス) id: 8d0d2487b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怱 | 作成日時：2020年8月26日 1時
