食べないでください１９ ページ21
あれから数分して先輩の髪を乾かした私は自分の身支度に取り掛かる。
洗面所で制服に着替えて念のための認識疎外の魔法をかける。
『よし、今日も完璧』
そう呟いて顔を洗って歯を磨く。すると先輩が洗面台にふらっと現れる
フ「小魚ちゃん紅茶とコーヒーどっちが好き？」
『ぇえ…今の気分は紅茶ですかね…』
伝えるとおっけぇ〜と言って立ち去るフロイド先輩、いったい何だったんだろう…
唐突な来訪者に驚きつつも髪の毛のセットを始める。今日は髪の毛を緩い三つ編みにしてターコイズブルーの髪紐で結ぶ。そしてお気に入りの金木犀のコロンを耳の後ろ、首筋、手首に香りをつけていく。香りは強くなく、ある程度の距離でしかわからない品のある香りでお気に入りだ。お値段も学生に優しい
それにこれは私の持論だが、パーソナルスペースに入るとわかる香りって蠱惑的で人を操りやすい。これはあのアズール先輩にも褒められた方法だ…あんまり嬉しくないな…
『ん…まぁこんなもんかな…』
鏡の前でチェックをし終え、部屋に戻ると紅茶のいい匂いに加え、ベーコンの香ばしい香りがするではないか。いったい何事かとリビングに戻るとフロイド先輩が朝食を準備してくれているではないか。
『先輩！？なんですかこのいい匂い！！！』
フ「言ったじゃん、泊めてくれたお礼〜」
簡易机を取り出して先輩が作ったであろう料理が綺麗に並ぶ。朝食はサンドイッチのようで綺麗に焼け目のついたパンに先ほどの香ばしいベーコンが多めにトッピングされており、その他にもトマト、レタス、卵などがサンドされており大変見目もよく食欲をそそる一品だ。
『ひ、久しぶりに先輩のご飯が！！！！』
ここ最近シャチ先輩やハモ助の揚げ物が多かったので久しぶりの手軽で腹持ちもいい料理に涙が出そうになった。あの二人意外と似た者同士だからなぁ…
なんて考えていると早く座りなよと勉強机の椅子を引っ張ってくる先輩。お言葉に甘え私も椅子を持って来て二人で少し早めの朝食を食べる。外を見てみるとやっと太陽が顔を出したあたり、カーテンを閉めたい気分だ
『てか、この時間にご飯ってことは学校始まる前にフェアの打ち合わせっすか？重役さんって大変ですね〜。ま、私も重役ですけど』
フ「あ、そっか小魚ちゃん今回外されてたか。こんな朝からがんばってたらさ、サボっても許されるよねぇ〜？」
『いや、それとこれとは別っすね』
なんてことない会話で私たちの朝は始まる
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ウバザメ - 最初から楽しいが連続してる・・・！最高です。楽しい！更新楽しみにしています！ (2022年3月31日 22時) (
レス) id: 8fc76d1beb (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 夢主ちゃんが可愛かった……！ 更新楽しみにしています。 (2021年9月20日 19時) (レス) id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのもっけ - とても面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年11月14日 1時) (レス) id: 73b959674c (このIDを非表示/違反報告)
栖 - 初めまして。貴方様は文才の神ですか？最高すぎます......。夢主ちゃん可愛すぎません？母性がぁ....ってなってます(?)これからも更新頑張ってください！ (2020年10月25日 3時) (レス) id: 8d0d2487b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怱 | 作成日時：2020年8月26日 1時
