魔法使いと愛のうた【INDEX425様リクエスト:魔法使い夢主】 ページ38
魔法使い。
彼女がいれば、何も無い処から水が湧き、荒れ地に花が咲き、油も無いのに火が灯るという。
「彼女を中心に宗教ができて、此れが少し目障りでね」
にっこりと笑った首領。
この日、中也は魔女狩を仰せつかったのだ。
※
まずは視察に、と足を向けて驚いた。
資料にあった年齢と比べて、彼女はとても小さく。
とてもじゃないが、成人には見えなかった。
そのまま観察を進めてわかった。
彼女は異能力者だ。
それに目を付けた人間が≪奇跡≫なんて売り物にしている。
此れは宗教なんて物じゃない。見世物小屋だ。
しかも、強大な異能の対価は彼女の【命に関わる物】。
証明のように、彼女は力を使う度に憔悴していた。
もう一刻の猶予もない。
地を蹴って、一閃。
落ちるシャンデリアは観客を押し潰し、世界は暗黒に転換する。
その隙に、中也は舞台に駆け上がり彼女の手を掴んで周りの男たちを屠った。
「行くぞ、走れ!」
『駄目、私は走れない…貴方だけ逃げて』
胸を押す弱い腕。
「手前ェ…」
足が、もう駄目なのか?
問えば頷く。その体を抱き上げて走った。
驚いた彼女と目を合わす余裕もなかった。
命を食らう異能の恐ろしさは中也が、身をもって知っている。
だから。
ただ、彼女を助けてやりたかった。
※
そして、今。
「流華」
名を呼べば
『中也!』
と、彼女は車椅子から手を振った。
流華と中也は緩やかに時を過ごしている。
彼女を連れ帰った当初は一悶着あったが、一ヶ月も経った今では誰も反対しない。
その間に、中也の中にあった彼女への同情は形を変えていた。
だから。
今日想いを伝える。
彼女に渡す言葉は…。
――――
リクエストを頂きました。
INDEX425様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年11月28日ちょこ
Silence【ありす様リクエスト:Silent続編】→←人形師と試用期間【翠輝様リクエスト:人形師シリーズ続編】
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました!先刻其の11にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです!!お返事遅くなり申し訳ありません!!(;´・ω・)リクエスト誠にありがとうございます!!10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます!少々お待ちくださいませ! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった2人を書いて頂きたいです!記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです!お願いします(人´∀`*) (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました!!其の7にてアップさせて頂きました!ご確認よろしくお願いいたします! (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました!先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ! (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年10月28日 21時