人形師と試用期間【翠輝様リクエスト:人形師シリーズ続編】 ページ37
「�・♪」
中也は小さく気に入りの歌を口ずさみながら歩く。
今なら、梶井が自分の執務室で檸檬爆弾を炸裂させても許せる気がする。
それ程、機嫌が良かった。
理由なんて、単純だ。
先日の事故の勢いで流華に思いを告げた。
最初は困惑して逃げ回っていた彼女だが、ついに観念したのか。
昨日、彼女は中也の執務室を訪れた。
中也は彼女を口説き、もとい話し合って結論を出した。
「一ヶ月、試用期間だと思って付き合ってくれ」
押しの一手で放った一言が効いたらしい。
彼女は首を縦に振ってくれた。
これだけで十分に幸せで満ち足りているが、もう一つ。
中也を上機嫌にする理由がある。
それは、後ろから迫る足音。
『おい、無能幹部』
珍しく少し乱れた声。
振り向けば、眉を釣り上げた流華。
「どうしたァ?」
『白々しい。此れはなんだ?』
彼女が手に持った花束。
それこそ、流華が此処に来た理由であり、中也の上機嫌の根源。
「手前ェに贈り物だ」
中也は笑って彼女の手をとる。
その手の中で咲き誇る花。
薄桃色のカーネーション。
「花言葉は、熱愛。
俺の気持ちだ」
中也はゆったり口角を上げる。
「よろしくな、俺の恋人さん」
今日から流華に毎日でも愛を囁いて。
何かあれば贈り物をして。
気づいたばかりのこの恋を、彼女にも感染させてやる。
最初の贈り物となった、この花束は第一歩。
「愛してるぜ、流華」
手の甲に落とした口付け。
遮光眼鏡の奥の瞳が揺れる。
中也はその小さな反応に幸せそうに微笑む。
甘ったるい試用期間はまだまだ始まったばかり。
絶対に惚れさせてやる、と彼は心中で誓ったのだった。
――――
リクエストを頂きました。
翠輝様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年11月27日ちょこ
魔法使いと愛のうた【INDEX425様リクエスト:魔法使い夢主】→←被加虐貪愛【ふらり火様リクエスト:被加虐愛染続編、鞭】
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました!先刻其の11にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです!!お返事遅くなり申し訳ありません!!(;´・ω・)リクエスト誠にありがとうございます!!10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます!少々お待ちくださいませ! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった2人を書いて頂きたいです!記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです!お願いします(人´∀`*) (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました!!其の7にてアップさせて頂きました!ご確認よろしくお願いいたします! (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました!先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ! (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年10月28日 21時