明るい世界【流れ星様リクエスト：『昏き目覚め』続編】 ページ6
流華が視力を失って、三年が経った。
二人は昨年式を挙げて、今は新居で暮らしている。
中也が拘り抜いた、床の段差を排除した設計だ。
慣れてきた、とはいえまだまだ危なっかしい。
日中、中也が仕事に出る時なども、彼女に不便なく暮らしてもらいたい。
自然にそう思える程、愛している。
そして、流華も中也をそれ以上に。
『中也』
そっと。
ソファで寄り添う。
中也の視線と流華の視線は交わらない。
けれど、中也は幸せそうに、ただ彼女の髪を梳く。
『ねぇ…』
「ん？」
流華は少し悩み、口を噤む。
「如何した？」
『…後悔してない？』
「莫ァ迦…幸せ過ぎて怖い位だ」
そっと。手を伸ばして彼女を胸に抱く。
『…じゃ、明日…病院、一緒に行ってくれない？』
「如何した？痛むのか？」
ぎくり、と体を強張らせて流華の目元を撫でる中也に、彼女はくすぐったそうに笑いながら、首を横に振る。
『…何処か、悪い訳じゃないんだけど…』
心なしか、流華の頬が紅い。
中也は何度か瞬きをして…息を呑んだ。
「おい、まさか…」
『まだ、分からないけど、ね？』
下腹をそっと撫でる。己の手に、中也の手を重ねる。
「明日なンて悠長な事云ってられるか！すぐ行くぞ」
妻を抱き上げて、片手で彼女愛用の白杖を掴む。
『ちょっと、中也！！
もう病院終わってる！！』
「伝手でなンとかする！」
『もう』
流華は夫の首に両手を回して小さく笑った。
※
車を飛ばして辿りついた病院。
二人固く手を繋いだまま診察の結果を待つ。
初老の医師が微かに笑ったのが中也には分かった。
『おめでとうございます』
その一言に流華が歓声を上げる。
子育てでも困難な事は多いだろう。
でも、屹度大丈夫。
流華の事は中也が全力で支えていく。
それは、もうずっと決めていた事なのだ。
ただ幸せが増えたのだ。
「愛してる」
中也は、そっと彼女の手に唇を寄せた。
――――
リクエストを頂きました。
流れ星様誠にありがとうございます！
このようなモノでよろしかったでしょうか？
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年11月1日ちょこ
白雪姫 【ラムネ様リクエスト:白雪姫パロディ】→←ＨａｐｐｙHalloween！！
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました！先刻其の１１にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (
レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです！！お返事遅くなり申し訳ありません！！(;´･ω･)リクエスト誠にありがとうございます！！10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます！少々お待ちくださいませ！ (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった２人を書いて頂きたいです！記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです！お願いします（人´∀`*） (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました！！其の7にてアップさせて頂きました！ご確認よろしくお願いいたします！ (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました！先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ！ (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時：2016年10月28日 21時
