歩けば不幸に【暁風の夢様リクエスト：歩けば其処に続編】 ページ33
流華が不幸に巻き込まれるのは日常茶飯事だ。
その上、首領があの通りの性格で猫可愛がりするから、護身術でさえちっともできない。
だからこそ、彼女は中也の部下として、ポートマフィアに席を置いている。
有事の際に、中也が彼女を守ってやれるように。
散歩中に銃の取引を見て追い回されるなら可愛いもの。
港近くの倉庫街に使いに出した時は海に落ちた。
今日は買い出しに出て敵組織に誘拐されたらしい。
まだ確かな情報では無いが、先刻脅迫状がやってきた。
日没までにポートマフィアの武器格納庫の暗証番号を教えなければ流華の命は無い。
そんな内容。何の捻りもない、実に型通りで、簡素な脅迫状だ。
「ふむ、困ったねぇ」
頭を垂れて、中也は首領の指示を待つ。
だが、答えは分かっている。
首領は流華を捨ておく。
森鴎外個人なら救出も選択肢に入るだろう。
だが、あくまで彼は【ポートマフィアの首領】として最適解を選ぶ。
ならば。
構成員一人の命と、ポートマフィアの利益など比べるべくもない。
流華の命を優先しなければ、時間は有り余る程ある。
後々、報復として敵の首を取りさえすれば、この闇社会での義理は通り、かつ敵のシマも手に入る。
天秤に乗せるまでもない、解答だ。
それでも。
「首領」
中也は流華を助けたいと思った。
「中也君、あの子に情でも湧いたかい？」
「…いつも、俺が、護っていますから」
帽子を取った敬礼姿勢のまま、中也は己の主を見上げる。
「今日の夕刻まで、決断を…待って頂けませんか？」
「仕方ないねぇ」
苦笑する森に、中也は深く礼をして部屋を辞した。
時間がない。
流華は今も何処かで震えている。
「待ってろ…絶対ェ助けてやる」
中也はただ、前を向いて黒い革靴で床を蹴った。
――――
リクエストを頂きました。
暁風の夢様誠にありがとうございます！
このようなモノでよろしかったでしょうか？
可能であれば感想をお願いいたします。
2017年4月10日ちょこ
死人の情愛【ありす様リクエスト：ゾンビ中也と夢主、禁断の愛】→←酔いどれ恋模様【777様リクエスト：キス魔夢主とツンデレ(ツン多め)中也】
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ちょこ(プロフ) - メガネコさん» お待たせいたしました！其の十にてアップ完了いたしましたので、ご確認よろしくお願いいたします！ (2017年4月30日 21時) (
レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 葵さん» お返事遅くなりすいません！ご確認誠にありがとうございます！わわ有難いお言葉感謝です！続編のご希望嬉しいです！4/30-5/2日頃アップにて書かせて頂きます！少々お待ちくださいませ！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 777さん» 某コンビニのアレですか！いいですね、羨ましい！作者田舎住まいでまだゲットできてないのです！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 777さん» お返事遅くなりすいません！お久しぶりです！リクエスト誠にありがとうございます！精神ごと6歳に戻った中也さんのお話ですね、畏まりました！4/30-5/2日頃アップにて書かせて頂きます！少々お待ちくださいませ！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 続編ありがとうございます!!わああ!!嬉しい!! ちょこさんの中也さんが大好きです!!もしよければまた続編書いて頂けないでしょうか? (2017年4月28日 5時) (レス) id: 71981e8c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時：2017年2月25日 15時
