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女の子の名前は「A」と言うらしい。
年齢は5歳、話を聞く限り関東──恐らく千葉──に住んでいた。
会話を絶やさない様に、と必死に頭を回していたらいつの間にか第4ゲーム。
ゲームの内容は確か……ミスった。最悪や。
「いや、まだ…。なんとか…。…いけるか…？」
「…ショッピおにーさん…？」
巨大な液晶からボイスチェンジャーで声を変えた俺の声が流れる。
ゲームの内容、そしてルールが全員に発表された。
『今回やるのは〇×クイズ。不正解を選んだら死ぬのでお気を付けて。』
問題はこのあと。俺の運にかけるしかないルール。
『頭のいい奴と協力して正解を選ばれ続けると困るため、人数を半分にしまーす。』
『Aチームは右の部屋。Bチームは左の部屋にどうぞ。はいどーん。』
液晶にはAチームに103の数字。Bチームに俺の数字の22がある。
「……Aちゃん、俺別のチームになってん、1人で頑張れる？」
「…ｯが、がんばる、から。おにーさんも、がんばって…！」
俺は正解を知ってるから生き残れるよ、なんて言えず。
ハイタッチしてそれぞれの部屋へと行った。
全員が部屋に入ると先にAチームから〇×クイズが行われる。
俺の声が問題を言い終えた瞬間、液晶にAチームの部屋が映し出された。
「え待って。」
てくてくと不正解の〇の方に歩いていくAちゃん。
ああもうこれ、終わった。運良く「やっぱバツ！」なんて有り得ないやろ。
シンキングタイム終了、正解が発表される。
「いやぁあぁぁぁあｯ！！」
「そんな…。」
仲良くなった奴が不正解を選んだのかBチームの部屋からもたくさんの声が溢れる。
不正解を選んだ人は皆、絶望して…。
「…あ。」
Aちゃん、めっちゃ絶望しとる。
……かわいいなあ。
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