【d!】君の最期【短編集】 (ページ24)

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彼女は今、ネット上のおもちゃ。

___簡単やった。

チーノに金を渡して薬キメてる奴と会う。
そいつがAちゃんに白い粉が入った袋を渡して、それを偶然を装って撮る。
その写真がネットにアップされたら、君はおもちゃになった。

なんでチーノの友達にこんな奴もいるのか俺はちょっと心配。
チーノは紹介しただけやし、Aちゃんが渡されたもんは小麦粉やし、チーノの友達は捕まった。
偶然を装って撮った写真は捨て垢でアップしたから、Aちゃんにバレてもない。

『ぷろでゅーさー、』

「んー？どうしたん。」

『あいどる、やめたいです。』

電話越しに泣きそうな声で言ってきた。

あ～～～、今ヤバいもんなぁ。
家特定されて、ばり手紙届いて、家に凸られ、警察に賄賂を渡したとか色々言われて週7休。
誰だってメンタルズタズタなるわな。

分かった、と言いかけてやめた。

「…会って理由聞いてもええ？もちろん、大体は察しとる。ただ誹謗中傷で訴えたりとか…。」

そんなことはしない。
裁判になったりしたら被害者(こっち)側が損したりするらしいじゃん。

『わかりました。あの、どこがいいでしょう、ばしょ。』

「せやなぁ。迎え行くから変装できる？そのまま…サービスエリアとか、ちょっと遠出しようや。」

行き先は今決めたけど、まぁええやろ。
あ──っ、めっちゃ楽しみ！どこ行こうかな。
こう、なんやろ。美味いもん食わせてやりたいわ。

『ありがとうございます、プロデューサー。』

「ふふ、アイドルやめるんやろ？プロデューサーなんてやめてえな。」

うつ、って呼んで？

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