夢見るシエル荘４章 (ページ43)

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＃Kaito.Mi ページ43

#Kaito.Mi side

ゆっくりと話し始める

宮「俺は、Aにたくさん謝らなくちゃいけない
　「俺、Aを避けてた」

相づちを打ちながら聞いてくれる

宮「でも、それは、俺の意思じゃない。脅されてたんだ」

『脅される？ちゃかが？』

宮「ああ。濱口カノンに」
やっと言えた。
Aはやっぱり驚いている様子だ

宮「Aずっと嫌がらせ受けてただろ？」

『それは...』
言いにくそうに答える

宮「襲われたのもあいつの仕組んだことだったんだ」

『う、そ...』
戸惑うのもしょうがない。

宮「たまたまそのことを電話で話してるのを聞いて」
　「本人に聞いたんだどうしてって問い詰めてやろうって」
　「でも。とられちゃった」

『え？とられた？』

宮「Aに預かった大事なペンダント」

『そんな...』
ショックを受けているそれもそうだよな

宮「それで脅されて。言う通りにすればペンダントも返すしAにも危害を加えないって」

『それで私を避けて？』

宮「そう。だからあの時言った好きじゃないとか仲良くないとかも、全部嘘」
　「本当はもっと話したかったし、笑顔で挨拶したかった」

自分の思ってる事全部、全部話す

『ちゃか...』
切ない顔で俺を見てくる

宮「でもAが清原くんに好きとか言われて赤くなってんのも。
　永瀬とまた仲良くなってじゃれてるのを見るのも。
　他の男と話してるのを見るのが凄く嫌で。でも俺、どうしようも出来なくてさ」

全部嫉妬だ。

『そうだったんだね』

優しく俺の手を握る

宮「A」

『気づいてあげられなくてごめんね。守ってくれてありがとう』
自分だって傷ついて苦しかったはずなのにこんな言葉をかけられるのは彼女が優しいからだろう

宮「でもペンダントが。それにたくさん傷つけた」

『そうだね、たくさん傷ついた』
『でもちゃかのこと、嫌いになんてなってないよ？私』

予想もしてない言葉だったけど、期待していた言葉

『ペンダントももういいよ』

宮「でもっ！大事な！」

『それよりもちゃかが離れていくほうが私は悲しい』

手を握っていないもう片方の手で俺の涙を拭ってくれる

宮「....A」

もう絶対にAを傷つけない。
何があっても守ると心に誓った。