夢見るシエル荘４章 (ページ40)

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＃125 【真実は】ページ40

#You side

ゆっくりと話し始めてくれる

宮「俺は、Aにたくさん謝らなくちゃいけない」

『うん』

宮「俺、Aを避けてた」

『うん』
やっぱり避けていたんだ

宮「でも、それは、俺の意思じゃない」

『え？どういうこと？』

宮「脅されてたんだ」

『脅される？ちゃかが？』

宮「ああ。濱口カノンに」

『え』
どうして、カノンちゃんにちゃかが

宮「Aずっと嫌がらせ受けてただろ？」

『それは...』

宮「襲われたのもあいつの仕組んだことだったんだ」

『う、そ...』
あれが仕組まれたこと。しかもカノンちゃんが

宮「たまたまそのことを電話で話してるのを聞いて」
　「本人に聞いたんだどうしてって問い詰めてやろうって」

『......』
言葉が出なかった

宮「でも。とられちゃった」

『え？とられた？』

するとちゃかは自分の首元を見る

あ。ペンダント

宮「Aに預かった大事なペンダント」

『そんな...』

宮「それで脅されて。言う通りにすればペンダントも返すしAにも危害を加えないって」

『それで私を避けて？』

宮「そう。だからあの時言った好きじゃないとか仲良くないとかも、全部嘘」
　「本当はもっと話したかったし、笑顔で挨拶したかった」

『ちゃか...』
そんなに辛い思いをしていたなんて知らなかった

宮「でも」

『でも？』

宮「Aが清原くんに好きとか言われて赤くなってんのも。
　永瀬とまた仲良くなってじゃれてるのを見るのも。
　他の男と話してるのを見るのが凄く嫌で。でも俺、どうしようも出来なくてさ」

『そうだったんだね』

ちゃかの手をそっと握る

宮「A」

『気づいてあげられなくてごめんね。守ってくれてありがとう』

宮「でもペンダントが。それにたくさん傷つけた」

『そうだね、たくさん傷ついた』

宮「やっぱり」

『でもちゃかのこと、嫌いになんてなってないよ？私』

宮「え？」

『ペンダントももういいよ』

宮「でもっ！大事な！」

『それよりもちゃかが離れていくほうが私は悲しい』

手を握っていないもう片方の手でちゃかの頬を伝う涙を拭う

宮「....A」

ごめんね、ありがとう。