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ちょっと飲んでから行こうよ。
ちゃかさんの言葉に頷いて、
シートに深く腰掛ける。
「セリフ読みはもうやってるんですか？」
宮「のえるにお願いして一昨日くらいにやった。
でもまだもうちょっとしっかり読んで自分の
ものにしたいかな」
「…俳優宮近ですね」
宮「おちょくってる？」
「そんなわけないです！」
宮「嘘くさいな〜」
お互いのカップが空になったころ、
宮近さんがスマホを開き、
「そろそろ戻りますか」と言って、
やっと事務所に戻った。
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中「あー、ふたりともゴメンね〜」
レッスン室に向かうと、扉の前で
うみくんが立っていた。
こちらに気付いたうみくんに、無言で
二人して持っていた袋を掲げた。
宮「Aがプリプリしてたよ、
わがまま！って」
中「まーまー、どうせ二人で
何か飲んできたんでしょ？」
へらっと笑ったうみくんは、
やっぱり憎めなくて許してしまう。
「よくわかったね」
中「甘い匂いに甘い雰囲気
かもしだしてるもん。ずっる！」
宮「おつかいはちゃんとしたんだから良いだろ」
うみくんが扉を開けてくれ、
レッスン室に入っていく。
倉「だから俺言ったんだよ、警察に」
川「あ、ふたりとも！」
なんだか重苦しい雰囲気の室内に、首を傾げる。
まつくさん、警察がどうのって言ってた…？
「お疲れさまです。何かありましたか？」
元「な、なんでもない！それなに？！」
宮「サンドイッチ。わがままタイガーが
買ってこいって言うから」
七「わ！これ俺も食べたかった〜！」
吉「クラ、ちょっと出よう」
倉「……うん」
和気あいあいと袋を物色するみんなの後ろで、
閑也くんとまつくさんが廊下に出て行ってしまった。
まつくさんの顔色は悪く、何かを
堪えているような表情だった。
「のえるくん」
川「うん？」
「まつくさん、何かあったんですか？」
近くにいたのえるくんに聞いてみる。
川「あー…」
中「せとちゃん！ねえってば
さっきから呼んでんのに！」
「え、なに、」
元「Aから選んでって！」
七「はやくはやく！」
「え、あちょっと」
3人に背中を押され手を引かれ、連行される。
宮「で、どんな感じだったの」
川「松倉がああなるくらいには
かき乱していった、かな」
二人の会話は全く聞こえず、まつくさんに
何があったのか、このときはそこまで
考えることができなかった。
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#２−８ Makoto no Toraja→←#２−７ Uchiawase
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作者名：エキゾチック幸助 | 作成日時：2022年1月14日 22時
