Manager Tiger5

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脱いだマフラーを巻きなおす
ちゃかさんに、あれ、と思い出す。



「…ピザも注文してなかった？うみくん」




わたしの言葉に、みんなが
ポカンと口を開けた。




中「ふっつーに忘れてた、
てかもう行かなきゃやばい」


川「今日みんなダメダメじゃん」


吉「じゃあ3人はピザの受け取り
行ってきて？俺と松松でスーパー
行ってくる」




コートのボタンを閉めながら言う
閑也くんに、みんなが「はーい」と
返事して、ほんとに幼稚園みたいだなあ
なんて思う。

8人分のピザの受け取りと
8人分の鍋の具材購入。

3人ずつで行けば足りるだろうということで、
のえるくんとわたし以外がそれぞれの任務に
就いて、部屋を出て行った。




川「じゃあ俺らは鍋の準備とかしてよっか」


「うん、よろしくお願いします！」


川「はい、お願いしまーす」




残ったわたしたちは、みんな時間が
かかるだろうと踏んで、のんびりと
準備をして待ってることにした。




「お鍋わたしも持ってきたから
２台でやれるね」


川「助かったよー、いつも7人で鍋
つついてたから大変だったんだ」




眉を下げて笑うのえるくん。

大の大人7人がひとつのお鍋を
囲んで…仲良しだなあ。




川「……Aちゃん、
恋人さんはいないんだっけ」


「え？いないですよ」




なんですか急に、と言うと、視線を
さ迷わせながら家にあった白菜を切る
のえるくん。




川「あ、いや…気になって。
彼氏ほしいなとか思う？」


「うーん…今は仕事が楽しいし…
トラジャの皆さんが恋人のつもりで
働いてますからね」


川「えっ！？」




ザク、と包丁を入れたのえるくんが
こっちを見て目を大きく開けてる。




「危ないよ、ちゃんと見てください」


川「ぁ、ごめん…」


「…恋人が出来たとしても、メンバーの
みなさんが最優先ってのはずっと変わらないし、
仕事が入ればデートはキャンセルだし、
体調とか崩したり緊急時には駆けつけなきゃ
いけないんですよ。相手が理解のある人だと
しても、こっちが申し訳なくなっちゃうから」


川「確かにね…それは俺も一緒だな、
彼女よりも仕事を優先にすべき時は
必ず来るし」


「だから、彼氏とかは」


川「俺、とかはどう？」


「え？」




のえるくんが切った白菜を洗ってた
手が止まってしまう。




川「俺は、メンバーが大事なのは一緒だし。
なんなら一緒に駆け付けられる。
理解もあるし、お互い支え合えるよ」







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