#13 Dance ページ16
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瀬戸side
今日はYouTube用のパフォーマンス動画の練習日。
先輩の楽曲をアレンジして踊ってアップする動画だ。
いつもは振付師さんに振ってもらったダンスだけど
今回はちゃかさんの振りで踊る。
何度か練習していたフリだったが、
今日、ちょっとしたハプニングが。
倉「え、元太休み?」
「はい……風邪ひいちゃったみたいで」
家に迎えに行ったらお母さまが出てきて、
風邪で寝込んでるとのこと。
夕方からご家族みんなで田舎のおばあ様の家に行く予定で、
しばらく様子を見に来てほしいと頼まれた。
宮「元太のポジどうしよう、
誰かいてくれないと立ち位置乱れるし……」
七「Aちゃんに立ってもらったら?」
川「立ってるだけなら覚えられるか」
吉「A、ちょっと元太のポジでそれっぽく
動いてもらってもいい?」
「あ、はい」
みなさんに言われ、今まで見て来た元太くんの
ポジションを思い出して立ち位置に着く。
宮「覚えなくてもいける?」
倉「いやそれはさすがに無理っしょ」
「ちょっとやってみます」
宮「おけ」
まつくさんが止めようとしてくれたけど、
実はポジションもフリも、ちょっと自信がある。
みなさん心配そうに見て来たけど、
いつも通りにスピーカーにつなげてあるスマホで曲を流す。
カウントが始まり、イントロ。
自然と身体が動いて、流れに身を任せる。
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川「………A、ちゃん」
曲が終わり、部屋がしんとする。
ああ、終わったんだ、と流れる汗を拭った。
宮「やっぱ、練習してたんだ」
「え、やっぱって」
中「どゆこと?」
にこっと笑ったちゃかさんがタオルを渡してくれる。
お礼を言って受け取ると、ちゃかさんが目の前で座って、
みなさんも集合して座る。
しめさんに手を引かれてわたしも座った。
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作者名:エキゾチック幸助 | 作成日時:2021年8月27日 16時