太陽と月【神谷浩史】

2017/06/13 ページ39

櫻井side

『たーかーひーろーにーいーさーん！』


こんなにテンション高い可愛い声はあいつだな
俺の事めっちゃ伸ばして孝宏兄さんって呼ぶのもあいつだわ
朝から元気だよなぁ……

｢何ー？｣
『兄さんが年老いていく日おめでとう御座います！』
｢……そこは普通にお誕生日おめでとうございますにしようぜ？悲しいから｣
『とりあえずプレゼント！トマトでケーキ作ってきましたよ〜。これなら食べれるはず』

いじめか？いじめなのかこれは？
ありがたいことはありがたいんだけどなぁ……

｢……帰ってから食べます｣
『絶対食べないですよね兄さんw』
｢なんで誕生日に嫌いなもん食わなきゃいけねぇんだよ！！｣
『………何ででしょうね？』
｢うわぁ適当。食べたら感想おくるから。許せ｣
『はいはいw』

バイバーイ、とか言いながら走ってどこかに行ってしまった。
あいつは妹キャラ似合うよなぁ……

｢あ、櫻井さんはぴばです｣
｢おお、潤じゃん。ありがと｣
｢ちなみにその紙袋の中身は？｣
｢これ？Aちゃんに貰ったプレゼント｣
｢うわ、いいなぁ……｣

いいなぁって何がだ？
トマトケーキがか？

｢僕、Aに誕生日まともに祝われたの2、3回しかないっすよ？僕は毎年ちゃんと祝ってんのに……｣
｢そ、そうか……これ食べる？｣
｢食べます｣






｢｢うまっっ！？｣トマトのくせに……｣

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