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第19話…雛菊 ページ20

「どうやら、ここのようだな。」


妹分である閖花から送られてきた手元の手紙を見て位置を確認する。

そこは周囲にある家より一回り大きかったのだが、ついつい実家と比べてしまい少し小さいな、という印象を持ってしまう。

初めてするシェアハウスに少し高揚感を抱きながら扉を開ける。

中に入ると手書きで『ようこそ!君影荘へ!』と書かれた布が吊るされているのを見つけた。

書かれた字を見て、なぜか私はふっと笑みを漏らしていた。


「さて、私の部屋は確か五階…。少し歩かなければな。」


五階までの長い階段を上り、507号室と書かれた部屋を見つけ、中に入る。

部屋は思ったより広く、綺麗だった。きっと閖花が熱心に掃除をしたのだろう。

全ての荷物が届いているのを確認した後、ここでただ暇をつぶしているのも面白くないと思い、外へ出て探索を始めた。


「…綺麗な音色だな。確か西洋の楽器だったか。」


一階に下りると奥の方から楽器の音が聞こえてきて思わず立ち止まる。

しばらくの間、傍にある壁に背を預けて目を閉じて聞こえる音だけを聞いていた。


音が止まった後に当てもなく歩いていると、何かを探しているようにうろうろと下を向いて歩いている人が目に映る。


『雛菊、困っている者を見つけたら必ず力になるのじゃぞ。』


そんな母の言葉を思い出し、その人に話しかける決心をする。


「…そなた、そんなところで何をしているのだ?」


静かな廊下に私の声はよく響いた。

第20話…零、ヴィヴィ→←第18話 萩 楓


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設定タグ:募集企画 , 君影荘日誌   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
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期末テスト前日8時半に寝る系女子暁。(プロフ) - 玲さん» どういたまして← (2016年5月7日 0時) (レス) id: 23b879a935 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 期末テスト前日8時半に寝る系女子暁。さん» ありがとうございました。 (2016年5月7日 0時) (レス) id: 34dd7aa040 (このIDを非表示/違反報告)
期末テスト前日8時半に寝る系女子暁。(プロフ) - 玲さん» 締め切ってると思いますよ…?、まぁ締め切ってなかったとしても過疎ってますし。 (2016年5月7日 0時) (レス) id: 23b879a935 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これってもう締め切りましたか? (2016年5月7日 0時) (レス) id: 34dd7aa040 (このIDを非表示/違反報告)
暁@友達が少ない(プロフ) - ……?何故私のトコの作品の一部が変更され…;;(まあいいか(( (2015年12月24日 17時) (レス) id: 68eb77cdd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:君影荘の住人たち | 作者ホームページ:   
作成日時:2015年11月29日 23時

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