クリームソーダ。≪Kota.Y≫ (ページ16)

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しばらくして、私の家についた。

A「今日もありがとうございました」

薮「いや、こちらこそありがとうね！いつも楽しいよ」

A「じゃあ、また明日」

薮「うん、また明日」

今日初めてわかった私の気持ち。

少しだけ浮かれながらドアの方へ歩く。

薮「っ、ねぇ」

いきなりの先輩の声に驚く。

A「どうしたんですか、びっくりしたぁ」

薮「いや、その…あのさ、さっきAちゃんは俺たちが出会えたのは偶然って言ってたじゃん？」

初めてあった時の話だ。

”偶然”雨が降って、

”偶然”私が傘を忘れて、

”偶然”走った先に喫茶店があって、

”偶然”中に先輩がいた。

全部、偶然だと思ってた。

薮「…でも俺は、偶然とか奇跡なんかじゃなくて……必然だったと思ってるから」

顔を真っ赤にして私をみつめる先輩。

私まで体が熱くなっていく。

A「ふふっ」

薮「ちょ、笑うなよ～！言うの緊張したんだからさぁ～」

そう言いながら先輩も笑い始める。

薮「めっちゃ恥ずかしいからもう帰る！！」

A「先輩、ありがとうございます。私も思いますよ、必然だったって」

薮「～～っ、じゃ、ばいばいっ」

よっぽど恥ずかしかったのか走って帰る先輩。

小さくなる背中に、いつか見た光景を思い出す。

_____すごく、ドキドキした。

あんなことを言われるなんて思ってなかった。

偶然なんかじゃない。

私たちの出会いは、必然だったんた。

顔が、体がすごく熱い。

クリームソーダを一気にストローで混ぜたみたいに

いきなり炭酸が弾け出す。

ドキドキがおさまらなくて、

先輩の顔を思い出すたび

なんとなく、嬉しくなった。