寮長様17 ページ19
『皆は知ってると思うけど
僕らの国のルールは至って簡単
奪われたくないのなら手を離すな』
僕らの国は皆強欲でね
欲しいものは必ず手に入れる精神は
国中皆が持っている
だから、そんな国に国王はルールを作った
"他人が大事に肌身離さず持つものは
決して奪ってはいけない"
"奪われたものが大事ならば
必ず取り返せ"
"家の中にあるものは奪ってはいけない"
この三つが主なルール
言わば法律のようなもの
だから、僕らの国では
絶対に奪われてはいけないものは
常に目の見えるところに置いてある
『あの国では子供が奪われたなんて
数え切れないほど起きている
故に外で君達がその大切なものを手放したのが悪い
観光を楽しんでいて
弟から目を離した隙にいなくなっていた
違うかい？』
｢っ…でもそんなおかしなルールを作ったのは
"お前の親"だろう！！｣
『さて、どこから漏れたのやら
この子達のお友達は？
返事して』
｢っ…はい｣
現れたのは
僕の腕章を身につけた生徒だった
『なぜ知っている？』
｢家族が奪われた時
国王の隣にお前がいたから｣
『君は引越し者だね？
ふふ、馬鹿かな？』
｢なっ｣
『お前の家族が奪われるような条件を
国王に言っていたのはお前自身だったというのに
お忘れかい？』
｢どういう…｣
『記憶から消したか、本当に愚かだな。』
パチンと指を鳴らせば
大きな鏡が現れる
それに触れると
何年も前の映像が流れ始める
｢引越しの許可を！｣
｢ならぬ。お前たち引越し者がこの国でどんな悲惨な目にあうかなど目に見えている
家族を奪われたくなければ立ち去れ｣
｢じゃあ、私達の息子をあげますっ！｣
｢母さん…？！｣
『これが君だろ？』
｢やめろ、｣
そうは言っても一度流した映像は
最後まで終わることは無い
そして映像の最後
｢家族みんなあげるから
僕をこの国から出して！！｣
｢…よかろう｣
そこでプツリと映像は切れた
『奪ったんじゃない
"貰ったんだ"
自分の記憶を良いように書き換えるな
隠れの塔現国王の一人息子の僕を
あられも無い理由で殺そうとした
どういう意味か馬鹿なお前でも分かるね？』
｢そんな、｣
『パッチ坊や、サンド坊や
この六人を国に送ってやってくれ
この手紙も一緒にな』
あとは父さんに任せよう。
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m - 初コメント失礼します。こんなにも面白いお話が思いつくなんて、本当に尊敬します。夢主とストリーがこれからどう変化し、展開してていくのかとても楽しみです。私は作者様が楽しく気楽に更新していってくださるととても嬉しいです。これからも心から応援しております。 (2023年3月16日 21時) (
レス) @page32 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆきちゃん - 更新待ってました！！好きです！！次の更新も楽しみにしてます！！ (2023年2月20日 0時) (レス) id: d037446acf (このIDを非表示/違反報告)
朱憑（さぶ） - また神作を見つけてしまった…！母様が好きすぎて…更新待ってます！！！ (2023年1月15日 21時) (レス) @page31 id: 369ab47d46 (このIDを非表示/違反報告)
nanaminkasacha0(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます！！ (2023年1月10日 20時) (レス) @page31 id: 84d4ca6c99 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - お、面白い………更新されないかもだけど待ってます！ (2023年1月6日 8時) (レス) id: 659b57b291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：殺覇 | 作成日時：2020年10月8日 21時
