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#2 ページ5

『もしもしー?』

彼とは違って昂生君とは普通に話せる。

『あのさー良かったら早めに家の前まで来れへんかなー?』


『うん。ええけど何時ぐらい?』

『そやなー…亜生が出発する時間やから
6時半頃かな…』

『え?!いくらなんでも早すぎへん?
試合昼頃やろ??
そんなん私が試合行く人みたいやん!』


『ええからええから、悪いようにはせーへんし!
ほなっ!』

一方的にそう伝えられて電話を切られてしまう。


何考えてんねんあのオッサン!
なんて悪態をつく。
オッサンって言っても2つしか変わらないが…

そんな早く行って何するのだろう…?



──────────────────
当日。


私は言われるがまま眠たい目を擦りながら歩いてすぐの三木家に向かった。


私はあくびをしながら目をしばしばさせていた。

すると2人はもう外にいた。
彼の方は今から行くからわかるけど
昂生君は一体なんだろう…
やっぱり早すぎるよ…

そう思いながらゆっくり2人に近付いた。


「なあ、亜生ほんまにええねんな?」

「何がよ、何回も別にええって言うてるやん!」

普段仲が良い2人が朝から何故かモメている。

「おはよー…どないしたん?」

来てしまった以上声を掛けない訳にもいかず
私は2人の間に入った。


「あんな…俺Aに伝えなあかんことあるや…」

昂生君が改まって私を見てくる。

「もう俺行っていい…?」

「アカン、お前も隣おって聞け」

私は怪訝な顔をして昂生君を見た。


「亜生なんかやめて俺と付き合って欲しい」


「…へっ?」

間抜けな声で私は聞き返してしまった。

「亜生…亜生いうてるけど
亜生はAに興味無いんやん。
それなら俺の方が絶対幸せにしてあげれる自信あるし。
こいつの事忘れて俺と付き合ってくれへん?」

私は思わず彼を見た。
すると目が合うがすぐに逸らされる。

「…っ、そうやな…亜生は私の事なんとも思ってへんし…
これ以上好きでおっても辛いだけやもんな…」

私は昂生君の方を見て

「私でええなら…」

そう答えた。

「何やねん…結局Aは誰でもよかったんかい…」

彼はそう言って荷物を肩に担ぐ。

その目は何故か少し潤んでるように見えた。


「おい亜生!お前も素直になれや!じゃないと
ホンマに俺がAのこともらうで?」

「好きにせえや」


彼はそのまま走って行く…。

「はあ…ごめんな…こんなはずや無かったんやけど…」

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設定タグ:吉本 , お笑い芸人 , バラエティー   
作品ジャンル:タレント
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木葉林檎(プロフ) - HATHUTAさん» コメントありがとうございます!凄く嬉しいお言葉感謝です!m(*_ _)mまたよろしくお願いいたします(*´︶`*)♥️ (2023年2月24日 15時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
HATHUTA(プロフ) - 盛山さんの長編拝読しました!林檎さん(勝手に呼んですみません)のお言葉で長くなってしまったとありましたがいい意味で読み易い長さでとてもキュンとしました。不器用ながらに真っ直ぐな感じがイメージしやすくて読んでいて入り込めました^^これからも応援してます (2023年2月11日 22時) (レス) @page36 id: f9b555f004 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - mさん» リクエストありがとうございます!新山さん素敵な人ですよね(^^)♪シュチュエーションなどなければそのまま書かせていただきますね┏○ペコッ (2023年2月2日 4時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - リクエスト失礼します!さや香の新山さんでお話書けたりしますでしょうか??宜しくお願いします🙇🏻💧 (2023年2月2日 1時) (レス) id: cde51804fe (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - テンプラ衣さん» リクエストに添えるかどうか分かりませんが、短編で1つ書かせていただきました!シチュエーションなどあれば是非またかかせていただきますのでよろしくお願いします🙇🏻‍♀️՞ (2023年1月23日 3時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木葉林檎 | 作成日時:2023年1月20日 5時

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