10話 ページ10
「299号室、299号室、あ！あった！」
翌日、俺は1人で病院に来ていた。なんと実優は風邪を引いてしまってダウン。
ほんとは、実優の看病をするつもりだったのだが、光一くんが実優を看てくれるらしいので母さんの見舞いに行かせてもらった。
「母さん、調子どう？」
「あら、優ちゃんわざわざ見舞いに来てくれたの？ありがとう」
「はい、これ。りんご、光一くんが剥いてくれて。」
「わぁ、美味しそうなりんご。光ちゃんにお礼、言わなきゃね」
母さんのパジャマなどを引き出しに突っ込んでいく。その間母さんは、光一くんがうさぎ型に剥いてくれたりんごを頬張っていた。
「お医者さんは？なんて言ってるの？」
「うーん？今回はただの疲労だって、あと数日したら退院できるって」
「ほんと？良かった、、母さんがいない間、実優を寝かし付けるの大変なんだから」
「そうねぇ笑笑 実優にも寂しい思いをさせちゃってるものね」
そんな他愛もない会話を交わす。
「そうだ、優ちゃん。学校、楽しい？」
「え？突然だな、、、楽しいよ。」
「本当に？いじめとか受けていない？」
「受けてないけど、どうしたの突然。今までそんなこと言ったことなんてないじゃんか」
「あのね、ついこないだのことなんだけど。ここの病院に学校の屋上から飛び降りて運ばれてきた子がいるの」
「飛び降り、、？」
「そう、その飛び降りた原因がいじめじゃないかって言われてるの」
「その子、亡くなっちゃたんだけどね。まだ高校三年生だったらしいの。」
「高三？俺の一個上？」
「うん、優ちゃんの1つ上。高校の卒業式に死を図ったって」
母さんから聞いたその話は一昨日、廉から聞いた話とほぼ一緒だった。
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桜(プロフ) - ましゅまろん。さん» 誤字を教えてくださり、ありがとうございます！これからも頑張って更新しますので、最後までどうかお付き合い下さい。 (2020年4月30日 13時) (
レス) id: 842a00e709 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろん。(プロフ) - 突然すみません、43話なのですが、「いんげん」ではなく「いわげん」ではないでしょうか？お話、とても引き込まれる内容で楽しく読ませていただいています。更新、頑張ってください (2020年4月30日 11時) (レス) id: 22f8763a4a (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 読み始めてからすぐにお話の世界に入っているような感じになる、素敵なお話でした (2020年1月28日 0時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2019年12月22日 12時
