36話 岸side ページ35
やってしまった。もう神宮寺とは前みたいに話せなくなるだろう。
さっきの神宮寺の顔が頭から離れない。いつもクールで冷静沈着な神宮寺が初めて感情を露にした。
地球のキーホルダーは神宮寺の父親がくれた。大切に大切に扱っていたそのキーホルダーを俺は投げつけてしまったのだ。俺を一番理解してくれている人に。
「、、っやばい、涙止まんない、」
神宮寺と話している時はなんとか涙を堪えていた。でもやっぱり、堪えきれなくなって溢れてきた。泣きたいのは神宮寺の方なのに。
「誰もがこの星の大切なPrince Princess」
昔よく歌っていた曲。もうこの曲も歌えない。神宮寺を傷つけた俺は歌っちゃいけないんだ。
宇宙飛行士、それがどれだけ遠い夢か。彼奴に言われなくても分かってた。それでも俺らは叶うと疑わなかった。
いや、疑いたくなかったんだ。夢から覚めればきっと、神宮寺は俺から離れていくだろう。
だって、真反対の2人だから。俺らが仲良くなったのは宇宙飛行士という夢があったから。それがなければ俺らは仲良くなってない。
「ごめんなさい、神宮寺、、」
意地っ張りな俺が素直に謝れるはずがない。今だって誰もいない、夕暮れに向かって謝ったのだから。
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桜(プロフ) - ましゅまろん。さん» 誤字を教えてくださり、ありがとうございます！これからも頑張って更新しますので、最後までどうかお付き合い下さい。 (2020年4月30日 13時) (
レス) id: 842a00e709 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろん。(プロフ) - 突然すみません、43話なのですが、「いんげん」ではなく「いわげん」ではないでしょうか？お話、とても引き込まれる内容で楽しく読ませていただいています。更新、頑張ってください (2020年4月30日 11時) (レス) id: 22f8763a4a (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 読み始めてからすぐにお話の世界に入っているような感じになる、素敵なお話でした (2020年1月28日 0時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2019年12月22日 12時
