みんな素直が一番 ページ6
「勾狼よ」
「はっ」
呼ばれたワンワンがアホ提督を見上げれば、アホ提督はシッシッと手で払う仕草をして見せた。
「は?」
「解るだろう!下がれ」
呆然と突っ立つ勘の鈍いワンワンに、苛立たしげにアホ提督が命令する。
「やっ、しかし……そいつは神威の仲間です!放っておく訳には」
「いいから退けと言っておろう!」
アホ提督の一喝を受けても中々退こうとしない往生際悪いワンワンに、仕方がない、と立ち上がる。
「ワンワン、提督もそーいってることだし。こんないたいけな少女に刃向けるなんて常識としてどうかしてると思う」
海賊に常識を求めるのもどうかしてると思うが、と思った人は恐らく一人ではないだろう。
「侵入者の分際で何言ってやがる!」
ギロッと眼帯で隠れてない方の目をギラつかせ、殺気を滲ませてくるワンワンに、わざとらしく肩を竦める。
喧嘩っぱやい奴、と心の中で愚痴りながら、怒りをおさめさせる為に行動に移す。
トンッとステージに再び降り立ち、ワンワンに近づく。
何だと怯む様子を見せるワンワンを余所に、懐から写真を一枚出してその眼前に突きつける。
「ワンワン、これ」
カッッ、とワンワンの目がヤバイくらいに見開かれ、凄まじい形相となる。
バッと伸びてくる手を避け、写真を仕舞う。
「ほら、早く」
そう強要すればワンワンも理解してくれたらしい。
「お前ら、提督のご命令だ!退くぞ!」
うってかわって放たれた命令に、兵達はえ……と困惑の声を思わず上げた。
さっきはあんなにごねてたくせに……。
まるで何事もなかったかのような様子で紡ぎ出された手のひら返しの発言に、絶対にコイツ何かあったなと誰しもが勘づく。
それは、アホ提督も同じだったらしい。
「もしや、勾狼よ。何か後ろめたいことでもあるのか」
ジトッと疑うような視線を向ける。
「いや……まさか!」
否定しつつも、だらだらと冷や汗を流し、目が泳ぎまくっているワンワンのあからさまな様子に、アホ提督も流石に確信してしまう。
結局、自分の味方→←水戸●門のあの名シーン、一度はやってみたい
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アイリス(プロフ) - つ、つつつつづき、続きはどこですか!!!!?????更新頑張ってください!!!!お願い致します!!!!!!!!めっちゃ好きです!!!!!このギャグセンス、マジ尊敬します!!!!!! (2021年7月27日 1時) (レス) id: 45e9dfc0f9 (このIDを非表示/違反報告)
珀艶(プロフ) - ボカロ好きさん» ありがとうございます!!3月くらいには載せられるように頑張ります!! (2021年1月20日 1時) (レス) id: bd045d06a8 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ好き - とっても面白かったです!一気に読んじゃいました、、、w続き楽しみにしてます、頑張ってください! (2020年12月5日 22時) (レス) id: b4f001e126 (このIDを非表示/違反報告)
珀艶(プロフ) - みとさん» 前作から...!ありがとうございます!!丁か半か編はかなり間を置いてからの更新だったので、飽きないで読んで頂けて嬉しい限りです!これからも宜しくお願いします! (2020年8月18日 23時) (レス) id: a51b305c84 (このIDを非表示/違反報告)
みと - 前作からのファンです!いつも楽しませていただいてます!更新頑張ってくださいね! (2020年8月15日 9時) (レス) id: 38b67318b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀艶 | 作成日時:2020年6月26日 22時