【SAO】白雪の姫 part3

大切な人を守る ページ9

*ソラside*

俺は部屋から出て少し歩いたところで、キリトやエイダと別れ、団長室へとむかった。

ノックをし、返事が返ってきたのを確認して足を踏み入れる。

ソ｢失礼します。何の御用で？団長様？｣

ヒ｢そんなにかしこまらなくても大丈夫だ。ところで、何か気づいたことはないのかね？｣

ソ｢は？｣

気づいたこと…？

ソ｢気づいたこととは？｣

ヒ｢いやなに、君とのデュエルの直後、君は心ここに在らずと言った様子だったのでな。もしかしたらなにか気づいたのかと。″アインクラッドから少しでも早く解放される方法″などをね。｣

ソ｢やだなぁ。そんなわけないでしょう。だいたいここから脱出する方法は第100層の突破しかないと、最初にゲームマスターに言われたでしょう？｣

ヒースクリフは俺が嘘をついていないか確かめるようにじっとこちらを見据える。

ヒ｢そうか。ならいい。帰ってくれてかまわない。｣

ソ｢そうですか。では。｣




気づかれたか…？

団長室の扉を閉めた途端、冷や汗がぶわっと吹き出した。

そう、あのヒースクリフからの問いかけには思い当たる節があった。

それは、ヒースクリフがゲームマスター、つまり茅場晶彦なのではないかという事だ。

しかし、今あいつを相手にするような事態になれば、負けてしまうのは目に見えている。それに、これといった確証もない。

今は、強くならなければ…

エイダやキリト、アスナを生きてあの世界にかえすために。

大切な人を守れるように。

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