すべてが白 ページ19
.
「ここじゃアレなんで・・・帰ってください。」
「上がらせろィ。」
図々しくもそう言った沖田さんに、冗談混じりで「男を部屋に上げるなんて!」と言えば「男に変な事はしねェ」と。
失礼極まりない。勝手に性別を変えるな。
一度ペシンと叩けば「痛てェ」としか言わないので恐らくノーダメージだろう。
何を言われても冷静さを保とうと心に決めて、リビングへの扉を開ける。
さぁ、こい・・・――!
「・・・普通すぎて感想がねェ。強いて言う所があるとすりゃァ、白が多い。」
「・・・・・・あ、はい。」
思ったより・・・いや全然普通の感想を言った沖田さん。
だが沖田さんも沖田さんでイメージと違ったらしく。
「中身と違って女らしい家かと思ったが・・・チッ」と。
舌打ちが聞こえたのは気のせいにしておこう。
まぁ確かにカーテンも机もフローリングも白だ。
白じゃないのはリビングへの扉と掛け布団と玄関の扉くらいで。
「清楚感・・・的な?」
「無駄だろィ。」
キャバクラで・・・ましてやボーイとして働いてるやつに清楚感なんざ求めねェよ、と発された言葉。
それに対して頷いてしまったのは自覚があるからである。
いつもより素直な私に不信感を持ったのか、ジロジロこちらを見てくる沖田さん。
「沖田さん・・・?私の顔に何か、」
「その呼び方やめろィ。」
沖田で良いぜ、とそっぽを向いて言われ、少々戸惑うも反抗する理由もなく。
心の中で少し練習した後、口を開く。
「お、・・・沖田。」
・・・その言葉の後に、妙な沈黙ができてしまうのは不可抗力としておこう。
75人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
総悟13(プロフ) - アルハさん» ありがとうございます!新作頑張ってますので応援よろしくお願い致します! (2016年11月18日 19時) (レス) id: 3ea384c674 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!沖田ラブの私には最高の小説でした!!新作でも応援しています! (2016年11月18日 19時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
おきたいぬ。(プロフ) - 総悟13さん» キャッ!そ〜ちゃんったらぁ!惚れ直しちゃった☆(裏声) (2016年11月18日 17時) (レス) id: b26b61556b (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - おきたいぬ。さん» 応援してくれてる君の為にも、頑張るよ(イケボ) (2016年11月18日 17時) (レス) id: 3ea384c674 (このIDを非表示/違反報告)
総悟13(プロフ) - 堕天使さん» そんなに!?お世辞でも嬉しい!次も頑張るね! (2016年11月18日 17時) (レス) id: 3ea384c674 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:殺し屋総悟13 x他2人 | 作者ホームページ:総悟13のホームページ?
作成日時:2016年11月13日 16時