動作と顔面が眩しい系男子 ページ3
『ここが江戸……』
都会……なんて呟きながら、街並みをぼーっと眺めながら散歩をしている。
田舎での修行に限界を感じ、これ以上強くなるにはどうすればいいのかと悩んだ末、「そうだ、京都行こう。」みたいなノリで都会に出てきた。
都会なら、なんか強くなれそう。(?)
『ちょっと休憩ー。あ、こしあん2つお願いします。』
おばちゃん「はいよ。お嬢ちゃんかわいいから、サービスで1本おまけね。」
『え、いいんですか?!ありがとうございます!!』
にこにこ笑いながら1本おまけしてくれた団子屋のおばちゃん。ありがたや……
私は団子の1つ目にかぶりつき、「ん〜〜美味しい……」と声を漏らす。
その勢いであっという間に1本目を完食し、2本目を手に取ったときだった。
?「美味そうなもん食ってますねィ。俺に1本わけてくだせェ。」
『え?…え??』
突如私の前に現れた栗色の髪をした男の子。
なんて言うか、うん………美しい顔立ちをしていらっしゃる。
その男の子は私のお皿から最後の1本に手を伸ばし……いやもう、1つ1つの動作が眩しい。都会のイケメンってすげぇな。
なんだっけ、今ってあのなんか〇〇系男子って流行ってるじゃん?
多分この子は動作と顔面が眩しい系男子だ。きっとそうに違いない。
そんなことを考えている内に男の子は団子を完食してしまった。
?「ん………ごちそうさまでさァ。」
『え……あ、はい…お粗末さまでした?…』
そこで私はハッと気がついた。
『それ私のお団子…!!!』
とっさに口に出た言葉に男の子は吹き出して笑った。
?「今更ですかィ?反応の遅いこと遅いこと……ククッ」
ついには声を出して笑い始めた。
いやね、私だってまぁ多少は遅れたとは思うよ。けどね
『たかが3テンポ遅れたくらいで、バカにしないでください。』
?「たかが3テンポ、されど3テンポ。」
『……もういいですよ。』
私はナマケモノかて。大袈裟すぎ。
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作者名:紺15 | 作成日時:2019年8月18日 0時