１２５話「顔色」 ページ26
サ「あ...ケイジさん！」
廊下に出てみれば、ケイジが扉の前で腕を組みながら立っている。
『ケイジか...。
おはようさん、こんな所に１人で何してんだよ。』
ケ「おはよう...サラちゃん、タイガくん。」
ゆっくりとサラへと近寄ったケイジは...じっくりとサラの表情を確認するようにして、顔色を確認している。
ケイジも...昨晩からサラの事を気にしてたみたいだしな。
ケ「.........うん。
元気そうで良かったよ、サラちゃん。」
サ「はい！
ケイジさんにも...心配おかけしました！」
ケイジはサラの明るい顔を見て、安心した様に溜息を吐くと...“こっちがロビーだよ”と指をさし、そちらへ向かうオレらの後を着いて来る。
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揃ってロビーへと足を踏み入れれば...ナオの姿とレコの背中が見え、観葉植物の影にはギンの姿もある。
そして...BGMの様に悲しげなメロディーがレコの口で刻まれていた。
サ「なんだか悲しい歌...。」
ア「...あれは鎮魂歌だ。
レコなりの...な。」
サラが目を伏せてその歌に聞き入っていれば、アリスが物陰に隠れてオレ達に声を掛けてきた。
ア「...歌の邪魔、するんじゃないぞ...お前ら。」
『ああ...アリスか。
邪魔なんてしねぇよ...。
あの歌声に雑念を混じらせたくない。』
それだけ...レコの歌声は澄んでいた。
ア「レコは...死者を悼んで、純粋な気持ちで歌ってるんだろう...。
星宮 大河の言う通り...
オレの姿を見せる事で余計な雑念を与えたくない。」
ケ「だから、こんな所でコソコソ聴いてるんだね。
ずいぶん...妹想いじゃないか。」
ア「お前は...いちいち挑発的な男だな。」
アリスも...可哀想な男だ。
殺人は許される事では無いとは言え、大切な妹に縁を切られるレベルで嫌われているなんてな。
オレだったら、絶対に...耐えられない。
ア「.........。
...お前らは...
レコのこと...どう思う？」
サ「...え...？
そんなの...言うまでもありません。
レコさんはとても優しい人です。」
優しい事に...違いは無いだろう。
ナオ、ギン、カンナ...とレコは自分よりも年下相手にはカナエみたいに優しく振舞っていた。
ア「ククク...そうか。」
アリスは...サラのその答えに満足したのだろう。
満足そうに頷いている。
ケ「逆に...おまわりさんとか男には容赦ないから、厳しいけどね。」
『そうだな。
馬車馬の様に働いて来いとも言われたしな。』
サ「ふふっ...そんな事があったんですか？
何だかんだ言って、レコさんは...
弱い人にやさしく、強い人に厳しい...
そんな印象はあります。」
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
