【ナカノヒトゲノム】どんな時も君と

〃 ページ2

ナナミ視点／


わがままなのはわかってる
でもどうしても不安で不安でしょうがない。



毎日、Aのことを考える度に不安が増えていく

そうやって辛くて爆発しそうな時にAは心配して声をかけてくれた


『ナナミ元気ないよ、大丈夫？』


すごく心配そうな顔をしていて、思わず口が滑った






「もう少し、一緒にいたいの」



口にした瞬間、後悔した。

Aは縛られることが嫌いだから、いやがるかもしれないって


また不安が積もって涙が出そうになる

でもそんな不安とは裏腹にAは優しく受け止めてくれた



大丈夫なんだって安心出来た





でも限界に詰め込まれた不安に耐えきれず、全部爆発してしまった







その日から不安が全部口に出てしまうようになった

受け止めていたはずの器はとうに壊れていて






毎日顔を合わせる度Aを言葉で縛った

どんどん大きくなる縄に耐えれなくなりAは不満をこぼしていた







―――






しかしある日を境にAが嫌というのを辞めた。

アタシたちはやっと分かり合えたんだと、そう思ってた



そこからアタシたちの生活は幸せで



朝も昼も夜もAが傍にいて
今Aの目に写っているのは世界にアタシしかいない
そうやって幸せに浸る毎日










でも次に限界が来たのはAだった










『よくそんなこと言えるよね』

『私の人生めちゃくちゃにしたくせに』












そう言ってAは出ていった

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