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『そういえば神田さんは何のお仕事してはるんですか?』
「仕事ですか?仕事は、普通の会社員してます」
『OLさんか!いや初めて会った日、 だいぶ遅い時間にコンビニおったからこんな時間に女性が買い物してるの珍しいなって思ってたんです。仕事終わりかな〜、大変やな〜って』
「あー。いつもはそんな遅いわけじゃ無いんですけど、最近は少しやること多くて、ついあの時間になっちゃったんですよね」
『へ〜、OLさんも大変やねんな〜』
この流れはきっと ”小瀧さんは何のお仕事されてるんですか?” って返すのが自然だよね
と言うか当たり前の会話だよね
でも実は小瀧さんの正体は知っている
でも彼は私は自分のことは知らないと思ってる、はず
ここは正直に言うべきか、知らない体で聞くべきか
『そうや、実は俺神田さんに言わなあかんことあるんですよね』
まさか、ついに自分から正体明かすの?
「えっ」
なんか急に緊張してきた
でも私知らなかったみたいな反応できる自信ない
どういう反応するべき?驚く?冷静に受け止める?
で、そのあとは?どうするの?
まってまって、私には無理
こうなったら先に正直に知ってたことを打ち明けるしかない
「待ってください!あの実は私知ってました、その、小瀧さんのこと・・・」
『ん?し、知ってた?』
「知ってたって言っても知ったのは今日なんですけど美容室行った時たまたま見た雑誌に小瀧さん載ってて、それで気がついて、その」
小瀧さんをチラ見すると明から様に驚いた様子で私から目を離さない
「だから正直会うの、止めようかと思いました
小瀧さんは芸能人だから写真?とか撮られたら大変なことになるかなって思ったり
でも傘は返さないといけなし、今日だけ、今日で最後って思って会いに行きました」
「今まで黙ってたのは、よく分かんないけど変に媚びてるって思われたくなくて。あの、ごめんなさい」
『神田さん』
名前を呼ばれたけど流石に彼の顔を見る勇気は無くて顔を上げられずにいると
『正直に話してくれてありがとうございます、びっくりしました』
『でもね、僕が言いたかったのはそのことじゃ無くて(笑)』
「え?」
また、やってしまった・・・
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作者名:弦 | 作成日時:2020年7月13日 6時