80話 ページ39
「いくら何でも遅いですよね、賢治君。見送りに出ただけなのに。
何かしていたとしても、もう直帰ってくるはずなのに…」
谷崎さんがいった。
最初国木田さんや私が心配してた賢治くんは、結局その日は社に帰ってくる事はなく、社は大慌て。でも、明日の朝刊のメッセージとやらに関係しているのではないか、ということになり、また、先に帰ってしまったのでは？と言う意見も出たので、とりあえずその日は明日の朝まで待つ事にした。
翌日の朝、私が探偵社に行くと、テレビの前に探偵社員が集まっていた。
ポートマフィア傘下の七階建てのビルが、一夜にして消え去ったと言うニュースが流れている。
谷崎さんによると、賢治くんも帰っていなかったらしい。
これが組合の団長が行っていた「メッセージ」なのだろうか。
太宰さんが呟いた。
「逆らう探偵社も、用済みのマフィアも全て消す、か。」
「一日でビル一個消すとか、どうやるんでしょうか、これも異能？」
「恐らくね。」
組合、恐ろしい。と言うか、賢治君。賢治君が心配である。ここの調査員である以上、彼も異能を持っていてきっと強いのだろうが、やっぱり心配だ。
見送りに行ったのが賢治君で無く私なら…いや、変わらないか。
今回も。前みたいに私じゃどうしようもできない事なのだろうか。
でも、そこで諦めちゃ駄目だよね。私の話、信じてくれて、知ってもなおこうやってちゃんと接してくれるんだから。前みたいに、鏡花ちゃんの時みたいに何もしないままじゃ駄目だよね。
どうせ何もできないじゃ、きっと駄目なんだ。
「谷崎、これ以上単独で動くな。敦と組んで賢治を探せ。」
国木田さんは、続けて敦くんに言った。
「どんな異能を持っとるかわからん。敵と接触しても戦わずに逃げろ。」
敦くんは頷いた。
ここまでで、多分私が行ってらだめだろうなって感じになってる。けど、
「私も行かせて貰えませんか？」
「Aはやめておけ、足手まといになる。」
「でも、賢治君が心配なのです。」
「気持ちはわかるが…それでお前まで捕まれば元も子もないだろう。」
「でも、今まで何もできなかったし、今回くらいは自分で何かしたいと…」
国木田さんは私の言葉を遮って言った。
「何もできなかったのが悔しいのか、それは分かった。だが、行くだけ行っても現地で何もできず、ましてや捕まるなんて事になればもっと面倒だ。だから…」
国木田さんがそう言っている途中に、ナオミさんが私の肩を持って言った。
「ナオミも行きますから！Aさんも一緒に行きましょ？」
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あーちゃん(プロフ) - 78話のヒロイン達のお話の題名はどのような題名なのですか？ (2019年6月12日 0時) (
レス) id: 32e2eab4af (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 今更ですが、女医で、せんせいと読む事にしておいて下さい…。 (2019年3月1日 11時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 鼠ちんさん» なるほど…。今後夢主ちゃんに毒を使わせるときはそうさせていただきます！調べて頂き、ありがとうございます！ (2019年2月26日 20時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
鼠ちん(プロフ) - 調べました所トリカブトに含まれる毒性物質の致死量は2~6mgだそうで、トリカブトが4mgでもこれだけの量が含まれている事が多いのでそこまで薄めることは専用の機材でもない限り不可能かと思いますの体重1kgに対し0.3mgの鈴蘭はいかがです？いや猛毒には変わりないですが (2019年2月26日 20時) (レス) id: 1616c0402d (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 今回の様によく知らないくせに使ってる…みたいな所がございましたら、どうぞ現実的なツッコミをいれてくだされば…。 (2019年2月26日 17時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましゅ麻呂（とよ） | 作成日時：2019年2月22日 19時
