79話 ページ38
その物語は、凄く感動的だった。
なんとなく私は、本の中の彼女達に憧れた。
別に彼女達の自己犠牲に憧れたって訳じゃない。私はあんな風に自分の命を犠牲に出来るほど、当時強く無かったから。
ただ、大切な人を守るためっていう彼女達の姿勢に憧れを抱いた。
私もこの登場人物達のようになれたらなって。でも、自分がやっていた事は守る事じゃない。奪う事だった。
でも、もう数年間続けて来た事をいきなりやめれるような状況じゃ無かった。
その状況から抜け出そうにも、逆らったら私が殺されてしまう様な気がしたから。
私は強く無いから、そんな事できなかった。
「そんな風に思ってる中、仕事中にしくって死んでしまいまして。
転生して、いい切り替えというか何と言うか、っていう感じですね。てことで大きな原因は本です。」
他にも小さな原因はいくつかあるけれど。
「そもそも、好き好んで人殺しをしてた狂人ではないですよ、私。」
そう言った。でも言ったあとで、なんだか言い訳みたいだなって思って自嘲的な笑みを浮かべる。
なんだか社の雰囲気が暗くなってきて、あ、やべぇと思ったので…。
「はーい、ここから何でも答えますよ！Aさんへの質問ターイム！」
明るい声で、大きな声で言ったけれど、やっぱり暫し沈黙。ながーい沈黙。あ…。
誰かがそんなちょっと気まずい恐る恐る沈黙から抜け出したい感じ？で声がした。
「Aちゃんって前世名前何だったの？今とは違うんでしょ？」
私も沈黙は嫌なので質問に答える。
「私の前世の名前ですか、いいですよ！前の名前は八雲玲奈です！青色っぽい名前でしょ？」
「前の世界ってここと何が違うんですか？」
組合の長には答えなかったけど、あれは初対面の人の過去を探ろうとしたあいつが癪だったからで別に探偵社の人の質問なら答える。
「異能以外そんな変わらなかったですよ。あ、でも横浜こんなに物騒じゃないですねぇー。」
一人が勇気を出して沈黙を破ってから、次々と質問がふってきた。
──暫し質問time──
終了
「もう隠してる事は無いですわね！ナオミ今日色々知れた気がしますわ！」
質問攻めは自分から何でも答えると言っときながら少々疲れたけど。
「なんだか言ってみれば晴れやかな気持ちになる物ですね、隠し事がなくなりました！
そういえば一応私の秘密話、多分結構重要？だと思うのですが、あの…賢治くんいないとこで話して良かったのでしょうか。」
その一言でみんなあっとなる。
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あーちゃん(プロフ) - 78話のヒロイン達のお話の題名はどのような題名なのですか？ (2019年6月12日 0時) (
レス) id: 32e2eab4af (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 今更ですが、女医で、せんせいと読む事にしておいて下さい…。 (2019年3月1日 11時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 鼠ちんさん» なるほど…。今後夢主ちゃんに毒を使わせるときはそうさせていただきます！調べて頂き、ありがとうございます！ (2019年2月26日 20時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
鼠ちん(プロフ) - 調べました所トリカブトに含まれる毒性物質の致死量は2~6mgだそうで、トリカブトが4mgでもこれだけの量が含まれている事が多いのでそこまで薄めることは専用の機材でもない限り不可能かと思いますの体重1kgに対し0.3mgの鈴蘭はいかがです？いや猛毒には変わりないですが (2019年2月26日 20時) (レス) id: 1616c0402d (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ麻呂（とよ）(プロフ) - 今回の様によく知らないくせに使ってる…みたいな所がございましたら、どうぞ現実的なツッコミをいれてくだされば…。 (2019年2月26日 17時) (レス) id: 06dfc878d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましゅ麻呂（とよ） | 作成日時：2019年2月22日 19時
