転生したら幼児でした 2

73話 ページ32

「金で買えないものがある、か。貧乏人の決め台詞だな。」

…やっぱりイラッとくるけれども、慣れてきたかもしれない。

「そうだ、Aくんに聞きたいことがあるんだった。」


そういえば。私に興味があるとか最初に言っていたような気がする。マフィアの時のように、また何かやらかしてしまっていたのだろうか。探偵社のみんなに迷惑だけはかけたくないので、そ〜いうのはやめてほしいのだが…。


「個人的な興味だが、


前にいた世界がどんな感じだったか聞かせてほしい。」

「っ！？」


ちょっと待ってなんで知ってる！？このお話は太宰さんと、多分太宰さんから報告を受けた社長、もしかしたら乱歩さんくらいのはず。他の探偵社員もマフィアも知らないはずなのですが？

なんか隠したほうがいいのかなって思って言ってないだけで転生したってことは別に知られて困る事では無いけれども。

でも前の世界の話とか話したくないな。いい思い出がない、訳でもないけれども…。何となくやつに言いたくないので。

「なんのことでしょうか？」

とぼけました。
完璧だわこれ、絶対に組合の団長も騙されるほど完璧ですよ！！

太宰さんに女子高生ですって言って違うとバレたことはあったけれども、あれはきっと相手が太宰さんという頭がキレる人だからだろう。

まぁ、私が四歳児にしては勿論、高校生だとしても異常な寄行に走った事も原因だと思われるが。

今回は、多分大丈夫、組合の団長さんにバレる程の大根役者では無いはず！( ･´ｰ･｀)どや

ナオミさん↓
(「っ！？」てなってましたわよAさん！なんのことか分かりませんが多分誤魔化せてないと思いますわ！)

「言いたくない、という事か。

まあ何度も言うようだが個人的な興味だ、知ろうが知らまいが損も得もないがな。」


だから、知らないって言ってるのに。
どうやら今回も嘘だとバレてしまったようだ。


「それはいいがpresident福沢、君がいくら強がっても、社員が皆消えてしまっては、会社は成り立たない。」

「ご忠告、心に留めよう。帰したまえ。」

そう言うと、やつはお金がたくさん入っているアタッシュケースをしめた。

ナオミさんがパンパンと二回手を叩き、
「お客様のお帰りでーす。」
と言った。すると扉が開いて賢治くんが。

「お送りしまーす。」

と言い、奴らとともに出ていった。

ナオミさん、思いっきりべーってしてました。私もやりました。

にしても。

「組合の情報網って…凄いんですね。」

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