61.悪霊 ページ11
律side
だんだんと彼女の意識は遠のいていることが
確かだった。徐々に目は閉じられ、力は抜けていく。
そして冷や汗をかいている。これは恐怖の現れだ。
ただごとではないと察知した僕は大声で兄さんたちを呼ぶ。
「兄さん！！鈴木！！」
声はすぐに届いたらしく、急ぐ様子の足音が
近づいてくる。
僕の部屋のドアを即座に開けると、どうしたの、
と駆けつけてくれた。
何故だかエクボも引き連れて。
「Aの様子がおかしい……。突然反応しなく
なって、今は意識もないみたいなんだ。」
そう訴える僕に、何かを察している二人の顔。
エクボは早速Aに近づいてジロジロと
何かを確認しているらしい。
「Aだけじゃない……どうもおかしい。
この家に悪霊が集まってるみたいなんだ。エクボが
異常を察して来てくれたんだけど、一体何が起きて
るのかさっぱり分からなくて……。」
「とにかく、原因はAっぽいな。引き寄せ
体質ってのか？それも異常なほどの。ほんと、俺達がいてよかったな。」
悪霊？まさか。
この家は兄さんの超能力のおかげで悪霊は
近づきも出来ないとエクボから聞いたことがある。
……ただ、低級霊の場合だと言っていた。
つまり集まっているのは上級悪霊……？
「安心してる場合か。この小娘、相当厄介だぞ。
多分悪霊と人間の区別がつかねえほどの霊感の
持ち主だ。早くしねぇと取り憑かれる。最悪の
場合、融合してAは消えるぞ。」
「なっ……。」
エクボはまぁ任せな、と言ってニヤリと笑った。
信用できるかと聞かれれば答えは否だったが、
僕にはどうすることも出来なかった。
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みかん - 面白いです！続き気になる…更新待ってます！ (2月7日 23時) (
レス) @page19 id: 460144ffaa (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのバカ - めっちゃ好きです！続きが気になります！ (2023年1月10日 11時) (レス) @page19 id: 04cd5210b5 (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - すみません…面白すぎます…。嫉妬すら出来ないレベルで…続きまってます！大好きです！！ (2022年12月30日 17時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - ものっすごく！お話面白くて素敵です！更新待ってます！高評価とお気に入り登録させていただきました！ (2019年3月24日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - えぇ、めっちゃ気になる… (2019年3月6日 23時) (レス) id: ee202a18ba (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年8月18日 23時
