52.見抜き合う二人 ページ2
律Side
「なんだよ律ー、何怒ってんだ？」
「うるさい、いいから黙ってこっち来て。」
ぶうぶうと文句を垂れ流したまま不満
そうな鈴木の手を無理に引っ張ってまで
連れてきたのは、兄さんたちのいるリビング
から遠く離れた位置にある僕の部屋。
部屋の中に入り、ドアをぱたんと閉めると
はぁ、と一つため息をついて、それから
鈴木の方をジロリと睨みつけた。
ここならば、A先輩たちに会話は
聞こえないはずだ。
「鈴木、頼むから先輩のことを困らせる
のはやめてくれ。」
「ちぇっ、律は固い頭してんな。別にいい
だろ、Aいじるの結構楽しいぜ？」
「僕は楽しくない。ただでさえA先輩には
ガードはられてるんだ。これ以上そのネタで
あの人いじめると僕が怖がられるはめになる。」
僕があきれ気味にそう言うと、鈴木は少し
つまらない、というような顔をして
「じゃあさっき、なんでAが困ってた
のかわかんのかよ。」
なんていたずらっぽく聞いた。
「どうせ、先輩が僕に告白して、その後
フラれたことにショックを受けてるとか
勝手なこと言っていじめてたんだろ。」
「うっ……。」
……図星か。
「……それに、先輩を泣かせたのは僕
だってことは、紛れもない事実だし。」
「あ？聞こえないぞ律ー。」
「うるさい。とにかく次に先輩をいじめたとき
はうちのトイレはもうお前に貸さないからな。」
「なんだよその地味に困る嫌がらせ。」
まぁ、お前がそんなに言うんなら
もうやめとく、と鈴木はあぐらを
かきながら言った。
それから、
「ま、女子泣かすってのはなかなかひでぇ
ことだと思うぞ〜。しっかり仲直りするんだな。」
と、歯を見せてイヒヒと笑って見せた。
……こいつ、最初からなんとなく
勘付いてやがったな。
僕は少し悔しくなって、あぁ、と
ぶっきらぼうに答えた。
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みかん - 面白いです！続き気になる…更新待ってます！ (2月7日 23時) (
レス) @page19 id: 460144ffaa (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのバカ - めっちゃ好きです！続きが気になります！ (2023年1月10日 11時) (レス) @page19 id: 04cd5210b5 (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - すみません…面白すぎます…。嫉妬すら出来ないレベルで…続きまってます！大好きです！！ (2022年12月30日 17時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - ものっすごく！お話面白くて素敵です！更新待ってます！高評価とお気に入り登録させていただきました！ (2019年3月24日 11時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - えぇ、めっちゃ気になる… (2019年3月6日 23時) (レス) id: ee202a18ba (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年8月18日 23時
