彼奴にやらされた歌い手BL短編集

まふそら 【分からないよ】 セナとコラボ ページ4

そらるSibi ｛昆布｝

助けてよ

分からないよ

逃げたいよ

ー

小さい頃から親に罵倒されて
暴力を受け続けた

嘘の笑いを使って友達を作り
裏切られていじめられる

辛いものって最初は
辛いだけで後々楽になっていく

そういうものなんだよ

友達もいらない親もいらない恋人もいらない

「そらる」と言うものは
この世に必要であろうか

俺が死んだら世界中の人が喜んで
俺が生きてたら世界中の人が悲しむ

悲劇のヒロインみたいな事言ってるけどさ

実際そう思っちゃうんだもん

今日俺は死ぬ

誰も俺を必要としていないのなら
俺なんていらないんでしょう

同情なんていらない

早く死にたいんだ

『少し出かけてきます』

そらる母 「はぁ！？夜ご飯の準備は！？」

『、、、、、

最後なんです自由にさせて下さい』

母にそう微笑みかけ玄関の扉を閉める

青色の自転車を立ちこぎでこぐ

着いた場所は見当たりの良い海

足が震える

自分でしようと思った事だけど
いざ、しようと思うと

『人間って本当弱いなぁ』

とりあえず裸足になって
海の中に入る

冬だから冷たい

でも、何かそんなことどうでもいい

太もも辺りまで水に浸かる

あぁ、俺死ぬんだ

『サヨナラ。』

それだけ言って俺の意識は
無くなった

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