「 かの時 」 ページ18
----------
＿＿九兵衛
偶々ハル君と遊んで居たら
偶々人が集まり
偶々こんな話になったのだけれども
「 あの時……どうして僕等は負けたのだろうか？ 」
ずっと疑問に思って居た事が口から溢れた
あの時？ と聞き返して来られ
一同揃って首を傾げた
僕の家
柳生家道場に真選組三人と万事屋四人
本当に偶然集まったんだ
こんな機会も無さそうだから
聞いてみようと思った
「 九兵衛さん、あの時とは？ 」
「 九兵衛君、あの時って？ 」
「 何アルか？ 」
『 ？ 』
「 覚えて居ないのも無理ない
あの時の話を掘り返すのは僕も恥ずかしい
けれど聞いて見たくなったから聞いてみる事にする
初めて僕等が出会い 妙ちゃんを連れ去った時
勝負事に僕等は君達に負けただろう？
戦略的には粗は目立たなかったし
寧ろ此方の方が優勢だったのかもしれないし 」
「 そんな事ありやしたっけ？ 」
「 あー！ ゴリラ勲！ 懐かしいなぁ
あん時はケツからの血が止まらなかった覚えがある
ケッシの覚悟ってな！ 」
「 敵対すべきケチャラー……！ 」
真選組の方達はそんなに覚え方をしてるんだな
近藤が勝ったのはうちの東城か
一応彼奴はあんなんでも腕は確かだ
その東城に勝つとは近藤も侮れんな
「 全くもって覚えてねーや 」
銀時は鼻をほじり 死んだ目で答える
お祖父様と戦ったのに記憶に無いとは……
それはそれで凄い事
「 単純ネ！ 私が居たからヨ！ 」
それもあり得るかもな
神楽ちゃんはとても強い
剣術では無いが、身体能力が凄まじい
「 チャイナが居た所で
状況は何も変わってなかったでさァ 」
この茶髪の……確か沖田と言ったか
この人の剣の技も凄かった
手負いとは言えど 肩車と言えど
門下生達を一掃していたしな
「 ンダとォォ？ 」
「 あぁん？ 」
「 あー もう 落ち着いて下さいよ二人共…… 」
『 僕等は誰一人として新八の事を
荷物。 だなんて思ってなかったし
誰一人として この敵なら勝てる。
そう確信して戦って居た訳じゃないから、かなあ 』
妙に空気中の音が響いた
ハル君の声は良く通る
そして納得してしまった
「 敗因は……新八君を
ここに居る全員を侮り過ぎただけ……か 」
確かにあの時の僕はこんなに相手の事を考え乍ら
戦っていなかった
寧ろ。 見下していた
成る程。 日々精進だな
----------
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彼方- konata-(プロフ) - Secretさん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。 面白く感じて頂けた事が何よりも作者の幸せです。 有難うございます、 これからものらりくらりと更新して行くので応援の元宜しくお願い致します！ (2018年12月14日 15時) (
レス) id: b76b255ad8 (このIDを非表示/違反報告)
彼方- konata-(プロフ) - 夜さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。 激励有難うございます！ のらりくらりと亀のごとく更新して行くので暖かい目で見守って頂けたら幸いです。 (2018年12月14日 15時) (レス) id: b76b255ad8 (このIDを非表示/違反報告)
Secret - スッゴく面白いです！更新頑張ってください！続き待ってます！ (2018年11月17日 10時) (レス) id: c47de82906 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くて、続きがものすっごく気になります！更新頑張って下さい！！ (2018年11月5日 15時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こなた x他1人 | 作成日時：2017年9月9日 10時
