ドライブ。 ページ14
この前先延ばしになったAとのデートの日。
きょもからあんな話されちゃったから、ちょっとなんか構えてしまう。
昨日電話した時はいつも通りのAだった。
でもすぐに、『私と会っていいの？』って何回も聞いてくる。
樹「おまたせ！」
A「樹くん、久しぶり！」
樹「なぁ。今日さ、車持ってきてるんだよね。ドライブ行かね？」
A「え？ホントに？」
なんか一瞬顔が曇った。
樹「あ、イヤならパーキング置いてくからいいんだよ？やっぱ飯行く？」
A「いいの？私を車に乗せても。」
樹「え？なんで？むしろ乗って欲しくて来たんだけど。」
サプライズのつもりだったんだけどな。
もっと喜んでくれるかと思った。
A「うん、ありがとう。じゃあドライブ行きたい！」
樹「よしっ！じゃ行こ？」
車に乗ったらいつも通りのAに戻ったかな。
樹「なんだよ笑 そんなに見られたら穴あいちゃう笑」
A「いいのいいの！こっち見ないで！樹くんは前見て運転して！おかげでずっと樹くん見てられる笑」
樹「だからさー、お前何なの？目合ったらダメって笑」
A「だって緊張するじゃん！」
樹「ファンの子でも目合いたいのに、Aは目合いたくないって笑 俺どうしたらいいの？」
A「こんなに至近距離で運転姿ずっと眺めてられるなんて、いつもドライブがいい！」
樹「いや、俺はAが見れないじゃん。」
A「いいから見なくて笑」
なんかひとりで楽しんでる笑
楽しそうでよかった。ホントに可愛い。
樹「じゃあさ、今日は少しづつレベルあげてこ？」
A「何のレベル？？」
樹「俺と近づくレベル笑」
A「いやいや、いいって！十分近づいたから！」
樹「あ、もうすぐ着く。夜景キレイなとこ。降りたら手つなご？これレベル1ね！笑」
A「レベル1で手!? 樹くんの感覚どうなってんの…」
樹「よし！着いた！」
俺が車から降りてもなかなか降りて来ないA。
助手席側に回ってドアを開けて…
樹「はい、お嬢様？」
A「///。」
手を出したら…そっと添えてくれた。
ギュッとは握らないけど、軽く触れてる感覚。
横見ても、こっち見てくんない。ずっと前だけ見てる笑
樹「ほら！！見て！！！」
A「うわぁー！キレイーーー！！」
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作者名：Hanae | 作成日時：2020年6月11日 7時
